管理職級人材への能力開発の機会・きっかけが必要
規模の大小を問わず、一般社員から管理職級への登用の際には「新任管理職研修」を実施している企業は多いが、それ以降は能力開発の機会を与えている企業が少ない。
次の研修の機会はいきなり「55歳時の転進のためのライフプラン研修」だったりする。
しかしどう考えても55歳になってからその後の(仕事)人生を考えさせても遅すぎるのだ。
少なくとも管理職級に昇進した段階から、自身の労働市場価値を意識するような機会を与え、自ら継続した能力開発の必要性に気づかせることが重要である。
例えば、社外から求人票を取り寄せ「管理職限り」で情報公開する。
応募させることが目的ではない。
「今自分が社外に出たとしたら、労働市場にはどんな仕事、どんなポジションがあり、どれくらいの給与がもらえるのか」を意識させるのだ。
会社主導のお仕着せ研修をいくら実施しても受動的な態度の中高年社員は恐らく研修内容の3分の1も現場で実施していないはずである。
またこれには男女差もある。女性管理職には基本的に能力開発や美容・健康など「自己投資」(自腹)している方が多い。
ところが男性管理職の多くは飲食などの享楽ごとに「消費/浪費」するだけで、自分の身になるお金の使い方をしていない。
管理職級になったら一般社員より多くの社外情報を収集・分析し、マネジメントをしなければならないのだが、自身のキャリアマネジメントについては無頓着過ぎるところがある。
社内のポジションが上がれば上がるほど、雇用リスクが高まることを理解するとともに、継続的な能力開発の必要性を自覚する必要があるのだ。
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