ダウ623ドル安後の日経平均はどうなるのか?

今のマーケットは「1991年以来の弱気」相場

株式投資はギャンブルではないと言われるが、言ってみれば、企業にかける「賭け事」とも言え、勝者になるカギは「少数意見」だ。一般的に賭け事は、賭けたら結果を待つだけの1段階の行為だが、株は買ったら売る、または売ったら買い戻すと言う2段階の行為で成り立っている。

つまり「少数意見」は次の「多数意見」とイコールなのだ。裁定取引からはっきり見てとれる「弱気観相場」は次の「強気観相場」へと繋がって行くことは不変の事実で、これだけ弱気観が極まれば、明日にでも弱気から強気に転換しても良いと思うが、残念ながらそのきっかけが出て来ない。

ただ、相場というものはきっかけがなくとも、買い方と売り方のエネルギーのバランスで動くことも多々ある。そのヒントが、三井住友DSアセットのシニアストラテジストである市川雅浩氏のレポートにある。

1959年以来60年間の月間騰落率を集計すると、10、11、12月と高くなる傾向がはっきりしている。この傾向はNYダウではさらに際立っている。ただし、日米とも、その前の9月が目立って下げていると言うリスクも同時に見える。日本株の9月の「日柄的リスク」は、外国人投資家の動向にも見て取れる。1994年1月から2018年12月までの25年間の外国人現物売買集計でも、9月は売り越しとなっている。

従って日柄から相場観を言えば、目の前の9月に下落リスクがあるが、この9月を降り切れば(場合によっては9月にさらに売りが溜まるかもしれない)、10月以降に弱気から強気への相場観転換で一気の水準訂正も考えられる。やはり、9月が正念場であり、買い場としてのチャンスでもあるかもしれない。

アメリカの需給が大きく変わることに期待

需給の好転期待は、裁定ネット残高や、外国人動向だけではない。アメリカ株とFRBのマネタリーベースとの関係にも見て取れる。FRBは2017年10月から「資産縮小」に入った。3カ月ごとにその縮小幅を引き上げ、1年後の2018年9月に最大値である月500億ドル(国債300億ドル、MBSなど200億ドル)に達し、その後毎月500億ドルの資産縮小(量的引き締め)を続けている。

ダウは直近7月に史上最高値を付けたため認識が薄いが、資産縮小に入った後と前でははっきりした違いが見える。資産縮小策の前2016年~2017年末に1万ドル上昇したダウは、縮小後は2万6000ドルを挟んだモミ合いになっているという事実だ。

2018年半ばから1年間でマネタリーベースは5500憶ドル(3兆8000億ドルから3兆2500億ドルへ)減少した。FRBから既に発表されているように、この量的引き締め策が10月で終わるのだ。このカネ対株の需給好転が10月以降のダウにどう影響するか。筆者は静かに、そして大きく期待している。

さて目先は、9月の相場を乗り切れるかどうかが問題だ。2万円台の3点底を維持できるか、最初の関門が26日だ。筆者はワクワクしている。以上のことを勘案、今週の日経平均株価の予想レンジは2万円~2万0700円とする。

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