人生で大事なのは「ジジ殺し」のスキルである 「サードドア」で奇跡のルートが開かれる
そうして、当時、「面白い」と言われていた人たちを集めた飲み会に何度か参加させてもらっていたあるとき、そういう場にはなかなか出てこない太河さんがいたんです。
人脈のバトンパスの中で、スルスルッと流されていったら到着、という感じですね。僕はビジネスにも上昇気流のようなものがあると思っていて、そういう気流に乗ったらおとなしく羽を広げていればいい。
本の中にも、著者が誘われてパーティーにいったら、いたのは全員IT業界のセレブだった、みたいなシーンがありますよね。それと同じような感じかな。そういう場を読んでキーマンを見つけてその人に可愛がられるスキル。突破するスキル。そこに「奇跡の抜け道」があるはずなんです。
挑戦する人だけのかくし芸大会が好き
サードドアって、1つじゃないし、その後にも3つ4つあるんですよね。スタートのときに1つ開けたんだけど、その後のドアを間違えることもあるし、地力がつく前に開けちゃったっていうタイミングの問題もある。
裏道を見つけたら誰でも通れるというものではなくて、開けて入ったフィールドで適切に努力できないと、次のドアも開かなかったりするんじゃないですかね。
偉い人に会うのだって、1回だったら、スキルなんてなくても会える。でも2回以上会ってもらうのって、難しいんですよね。ふさわしい理由をちゃんとつくれないと。挑戦って、ずっとリアルタイムで続くし、だから面白い。
この前、日本でいちばん若い、21歳のベンチャーキャピタリストに会ったんです。彼に自分のやっていることを全部話したら、その後で「メチャクチャ悔しかったです」というメッセージが来ました。これがいいんですよ。
僕は彼のことが好きだから、挑発するんです。「俺のやっていることは全部しゃべる。そのかわり、お前は俺を下から突き上げて追い越せって。俺が本当にヤバいと思ったときにはもういっさい言わないからな」って(笑)。
一方で、ずっとサードドアを開け続けた先輩なのに、今は魅力がなくなってしまったという人もいます。それは、どこかの段階で、同世代の人としか付き合わなくなってしまったからだと思います。
歳をとっても若者と付き合うべきで、若者にはナレッジと与信をあたえ、逆に若者から新産業を学べばいい。つまり、ジジ殺しと同じく、「ジジ殺されスキル」が大切なんです。下の人に吸収されて、その人たちがサードドアを開けるきっかけになってあげる。その若者をひょいっと引き上げてあげることです。
こうした「順番」を繰り返していけば、人類は幸せになると思います。じじいには、セキュリティーをガバガバに開けて、自分の面倒くさい心を、かわいくしてあげてほしい!
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