寿命をも左右する「ペット食」の知られざる実際 獣医師がネスレに転職して働く深いワケ

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――現在、働きながら大学院にも通っていると聞きました。どうやって両立させていますか?

会社がワークライフバランスをすごく重視してくれているので、休みが取りやすいんです。週末と有給を組み合わせて3~4日連続の休みにして、月に1~2回大学に行って実験をしています。論文はどこでも読めるので、あらかじめ読んでおいて実験の組み立てをしておきます。最近の大学はオンデマンド授業もあるので、インターネットごしで1時間とかあればできるんです。

移動時間も勉強に充て効率的に

――勤務地は神戸で、大学院は鳥取と聞きましたが、移動だけでも大変じゃないですか?

意外と大変ではないんです。今は高速道路がつながったので、片道2時間くらいで行けるようになりました。自家用車ではなく、バスで行くので論文を読んでいるとあっという間です。気づいたら着いている感じです。今の生活の充実感は強いです。新しくものを知るのは楽しいですね。

――将来的には、どういった仕事をしていきたいと感じていますか?

ペットの栄養学は、未知の分野もいっぱいあるので、そういう研究を追求したいという気持ちはあります。ただ、今のところまだまだ知識不足のところがあります。追求しながら知識を身に付けるのが、今の大学院に通っている4年間なのだろうと思います。

中塚さんは、ペットフードについての素朴な疑問に、何を聞いても答えてくれる人だった。脳にいったいどれだけの知識が刻まれているのか、のぞき見したい気がした。大学院と仕事の両立なんてさぞ大変だろうと思いきや、趣味に費やす時間もあるらしい。釣りが好きで、年に2回程度のペースで海外や国内の釣り場に出かけるそうだ。何をするにも熱意がある。それがこの膨大な知識の源泉ではないだろうか。
高橋 ホイコ ライター

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たかはし ほいこ / Hoiko Takahashi

1976年生まれ。国民生活センター勤務を経てフリーライターに転身。ウェブメディアを中心に執筆中。企業の一風変わった取り組みへの取材を得意とする。趣味はホルン演奏、ピンクのガジェット収集、交通インフラの豆知識集めなど。トマトマンの斜め上行く生活術管理人。

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