「何もしない」を職業にした35歳男の豊かな人生 「レンタルなんもしない人」が親しまれる理由
レンタルさんは、どんな解釈でも依頼者にとっての正解なのであればそれでいい、と飄々としている。
「必然的に彼らが求める解釈として提供されるだけなので、正直、肩書はなんでもいいんです。依頼者が必要だと思ってくれる存在でいられればどんな形でもうれしい」
「一人では一人になれない」
つい先日も、こんな依頼があった。
「疲れて飛び降りて入院中の人から「何も知らない何もしない人に会いたい」との依頼があり病院へ。(中略)途中「姿は見えるけど話はできない所にいてほしい」と言われ離れた後、3枚目の画像のDMが来た。「1人にさせてくれる他人」が必要だった模様」(レンタルさんのツイッターより引用)
送られてきたメッセージには、こんな依頼主の切実な思いがつづられていた。
「自分の本当の依頼内容は『一人になりたい』だったのかもしれません。一人では一人になれないので。(中略)一人にさせてくれる自分のための他人がいることはとても贅沢だと思いました」(依頼主のDMより引用・原文ママ)
誰とでも手軽につながれる現代、「一人にさせてくれる」レンタルさんに救われている人は、確かに存在するようだ。
(藤野ゆり(清談社)=取材・文)
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