れいわ新選組は「日本新党ブーム」再来なのか

大手メディアが無視する「れいわフィーバー」

仮に、今回比例代表で1議席と政党要件を獲得し、政策的に近い社民党と会派を結成すれば、国会議員5人となり、委員会や本会議での質問にも立てる。もちろん、れいわが国政政党として政党助成金交付対象にもなるため、次の国政選挙の選挙資金確保にもつながる。その一方で、議席と政党要件の獲得に失敗すれば、山本氏の野望ははかなくも砕け散る。

選挙の歴史をひも解くと、熊本県知事だった細川護煕氏(元首相)が1992年5月に突然1人で立ち上げた日本新党は、最初の挑戦となった結党から2カ月後の参院選の比例で360万票余の票を集め、細川氏や小池百合子氏(現東京都知事)ら4人が議席を獲得して国政に躍り出た。翌1993年7月の衆院選でも、日本新党ブームはさらに拡大して35議席を獲得。8党派連立の細川政権につながった。

もちろん、政治改革をめぐって自民党が分裂して政局が大混乱となった当時と、自民1強が続く現在とではまったく政治状況が異なる。しかし、「れいわが議席を獲得すれば、現在の選挙のあり方に一石を投じて、野党再編のきっかけになる可能性」(閣僚経験者)も秘める。

メディアが無視する「れいわフィーバー」

さらに、次期衆院選では日本記者クラブなどが主催する党首討論会に山本氏も参加資格を得ることになり、今回と違って「マスコミへの露出はケタ違いに増える」(民放テレビ幹部)ことは間違いない。だからこそ、今回の選挙戦で与党や立憲民主党などが既得権益保持のために、れいわをあえて無視する態度に出ているのだ。

選挙戦が進むにつれ、山本氏の街頭演説に中央紙の記者や各テレビ局のクルーらが取材に駆けつけている。ただ、それが紙面や映像として流れることはほとんどない。政党要件を持たない政治団体は「その他大勢の諸派」扱いだからだ。

日本新党はメディアが大きく取り上げたことで大化けしたが、現在のメデイアの選挙報道は総務省通達などの規制と安倍政権への忖度もあってか、突然巻き起こった「れいわ新選組フィーバー」をことさら無視しているようにみえる。

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