【7月12日 金曜日】日経225先物は、変わらずの2万1600円、NYダウは、227ドル高の2万7088ドルと利上げ期待で初の2万7000ドル台。シダックスを240円で600株買い計6000株保有。かんぽ生命は、9時09分、25円安の1770円の上場来安値を付けたが、終値は4円安の1791円。日経平均は、42円高の2万1685円。
「お客様のための保険」になっていなかった
「かんぽ生命で、二重払い、無保険」と報道されているが、大手生命保険会社に12年2カ月勤務していた筆者がわかりやすく解説してみたい。結論から申し上げると、お客様のための保険というよりは、自分の成績のための保険加入となっていたことが最大の問題だと思う。
保険の未加入者に新規で加入してもらうのは問題ないのだが、すでに加入している方に新たに加入してもらう場合、「すでに加入している契約を解約してもらっては、会社として未加入者の新規契約と同じ評価はできない」ということで、ペナルティーを設けている。これをクリアするために、6カ月重複して保険料を払った後に前契約を解約したり、先に解約させてから3カ月後に新規契約させたりしていたのだ。
これを防ぐためには、難しいが、自分で保険について勉強するか、営業成績とは無関係の保険に詳しい人〔以前保険会社に勤務していた人やFP(ファイナンシャルプランナー)など〕に提案されているプランを見てもらうことだと思う。
さらに深読みをすると、「なぜこの時期にこのことが明るみになったのか?」を考えると、7月という月は、生命保険業界では、保険月(キャンペーン月)で「通常の3倍の成績を挙げなくてはならない地獄のような月」であり、ライバルの足を引っ張るための陰謀だったのかもしれない。
このようなことは、生保業界に限ったことではない。会社にとって利益となる商品を販売すれば、社内的に評価が高くなる仕組みは銀行や証券業界などでもあるのではないか。だが今回の不正はいただけない。
【7月13日 土曜日】日経225先物は、60円安の2万1510円、NYダウは、243ドル高の2万7332ドルと大幅続伸。1ドル=107.86円、1ユーロ=121.60円。
過去7月を振り返って見ると、日経平均の日別勝率ランキング(1985年10月から2017年9月までの日経平均をもとに算出)では、勝率ワースト5位(7月18日、6勝15敗で28.6%)とワースト6位(7月22日、7勝17敗で29.2%)と下げやすい日が続くので、注意が必要だ。
また、中長期的な予想であるが、NYダウは、7月30・31日に開かれるFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)での利下げ期待で2万7000ドルを突破、史上最高値を付けてきた。しかし、過去には、長短金利逆転(逆イールド)の状態では、1~2年後には景気後退となることが多かった。アメリカの景気は、7月で11年目の拡大局面となり、いつ景気後退となってもおかしくない状況だ。
過去の経験則に倣うとすると、同国の大統領選挙が来年の11月(1年4カ月後)にあることから、大統領選挙までは、ドナルド・トランプ大統領の再選のために株高にしておく必要がある。逆に言えば選挙後には、時間的にも材料的にも注意が必要となりそうだ。
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