改正貸金業法の完全施行が近づくが、視界不良の消費者金融業界

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 アコムの幹部がこう説明するように、銀行との提携路線は今後の戦略展開のポイントともなりそうだ。

そうした新展開が描ける一方で、主力のローン事業には不透明さが引き続き拭えないでいるのが現状といえる。

前述したような過払返還リスクの重みや貸付金利引き下げによる経営環境の悪化に耐えかねて、すでに中小クラスの貸金業者の間では実質的な休業が後を絶たない。「看板は下げていないが、利益が出ないのでローン実行は手控えて、回収業務だけを細々と続けている」(東京都内の貸金業者)というようなケースは決して少なくない。

中小クラスに比べると、改正貸金業法の完全施行という新世界に突入しても生存権を維持できるだろう大手・準大手クラスの消費者金融専業各社も、決して安穏としていられるような環境ではなくなっている。

たとえば、ローン残高1兆円以上のある大手専業の幹部はこう説明する。

「完全施行によって総量規制が導入された後には、慎重な与信運営や与信枠の提供オペレーションが必要になる。どう努力してもローン残高は7000億円台まで落ち込まざるをえない」

絶えないローン残高減少 総量規制への対応はまだ

07年3月~08年9月までの18カ月間における大手専業各社のローン残高推移を眺めると、この幹部の見通しには説得力を感じざるをえない。各社とも単体の無担保ローン残高(プロミスの場合、ステップ金利対象分は除く)を開示資料ベースで追うと、08年3月時点のローン残高は07年3月に比較して、アコム16.7%、プロミス8.8%、武富士24.3%、アイフル23.2%という比率で減少している。

各社が貸付金利を利息制限法上限金利まで引き下げた時期に符合して、与信厳格化を実施していることから、ローン残高が大きく減少した場面は一様ではないものの、各社でかなりのローン残高減少となっていることに変わりはない。

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