「もめる相続」は資産5000万円以下が最も多い

わずかな気持ちのすれ違いから摩擦が生じる

吉岡家のように感謝の気持ちを形に表すことで、トラブルを防ぐことができます。それは金額ではなく気持ちの問題です。2人のケースに共通するのは、相手の気持ちを考えて行動したことです。

ほかのきょうだいが誤解しないように明細を残した山下さん、配偶者への感謝を形にした吉岡さん。当たり前のことのようですが、相続においてはなかなか難しいことでもあります。 

資産の額が少ないほど相続でもめやすい

下の図は遺産分割でもめて裁判所に持ち込まれた案件の内訳です。

■遺産分割事件の金額別の内訳

※出典:法務省「司法統計」(平成29年度)

資産の金額別に見ると、最も多いのが1,000万円超5,000万円以下の層で約43%を占めています。1,000万円以下の約32%を含めると、全体の8割近くが資産5,000万円以下の層です。相続のもめごとは、お金持ちが資産を奪い合うようなイメージがありますが、実際には資産が少ない方がもめやすいのです。

また、最近では、財産が少なくても、相続税の対象になるケースが増えています。

■被相続人の数と課税対象者数の推移

※出典:国税庁「平成29年分の相続税の申告状況について」

2015年の相続税法の改正で相続税を計算する際に差し引くことができる基礎控除が大幅に縮小されたからです。実際に課税対象者が増えています。預貯金が限られている場合、あらかじめ納税資金を用意しておく必要があります。準備ができていないと、納税のために自宅を売却することにもなるので、気をつけましょう。

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