「年下の友人に誘ってもらって合コンなどにも参加しました。楽しかったですね。彼女ですか? いたような、いないような感じです。結婚する話にはなりませんでした。35歳ぐらいになると周囲が結婚して僕だけ取り残されてしまい、結婚を諦めたんです」
35歳で結婚を諦める? いくらなんでも早すぎないだろうか。積極的なのか消極的なのかよくわからない人物である。
「出会いがないんです。当時は会社が水木休みだったので、休みの日が合う人が周りにいませんでした。たまに食事をする女友達はいましたが、長く付き合っていると友達にしか思えません」
180センチの高身長でガッチリ体型の修一さん。血色のいい丸顔だ。それで背中を丸めながら歯切れの悪いことを繰り返す。なぜか背中をバッシーンと叩きたくなる衝動に駆られる。よく言えば愛されキャラなのだろう。
婚活再開は44歳のとき
そんな筆者のイライラには気づかず、修一さんはボソボソとした口調で話を続ける。婚活を再開する気になったのは44歳のとき。勤務先の不動産会社の経営者が代替わりして、修一さんと同い年の既婚男性が社長になった。
「10人弱の小さな会社なのですが、僕以外の男性は全員結婚しています。年下の人も多いです。取り残されてしまった僕を不憫に思ったのか、社長が『自分も結婚相談所で相手を見つけた。金は全部出してやるから、お前もそこに入れ』と言ってくれたんです。お見合い用の服まで買ってくれました」
修一さん、やはり愛されキャラなのだ。世話焼きタイプのオーナー経営者でも普通はここまではやってくれないだろう。
「その結婚相談所の所長はすでに高齢で、結局お見合いは組んでもらえませんでした。でも、社長にここまで背中を押してもらったのだから、もう一度婚活を頑張ってみようと思ったんです」
ただし、修一さんは押しの弱さを自覚している。婚活パーティーではカップルになることすらできずショックを受けることが続いた。反省を踏まえて、名古屋市内で男性が経営している結婚相談所を探して入会。2016年の秋のことだ。
「在籍したのは、彼女(優子さん)と出会うまでの7カ月間です。僕のほうは38歳ぐらいから47歳までの女性を希望していました。バツイチでもいいのですが、子どもがいる人は僕には無理です。30人ぐらいとお見合いして、そのうち8割とは2度目も会うことができました。でも、3回目で交際終了になってしまうんです。相談所の分析? それはとくにありませんでした」
2度も3度も会うことができるのであればチャンスはある。こういうときこそ相談所がちゃんとアドバイスしなければならない。今さらだが、相談所の代わりに筆者が助言したい。
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