ナベプロと吉本「闇営業対策」で明暗分けた大差 ザブングルは徹底した危機管理に助けられた
そのうえで騒動を起こしてしまったザブングルに対しては、「弊社の指導と共に既に警察庁出身でコンプライアンスを専門とする弁護士によるサポート、アドバイスを受け、両名のコンプライアンスの意識をより高め、徹底させるように致しました」と会社としての素早いフォローを明かしました。
さらにこれだけでは終わらせず、他の所属タレントや社員に対しても、「今一度コンプライアンスの意識を徹底させるべく、現在、上記のコンプライアンスを専門とする弁護士をはじめ、警察関係者も含めた弊社の社内セミナーを実施するよう調整中で、そのセミナーの内容等に関し、近日中に警察関係者と打ち合わせを行います」と宣言。専門家を取り込むことで質を高め、存在を明記することで信用性を高めようという意図がうかがえました。
コンプライアンス対策で大切なのは、問題が起きないようにすることだけではありません。世間の人々に「ここまでやれば問題は起きにくいだろう」「もし何か起きたとしたら、よほど個人に問題があるのでは?」と思わせるほどの具体的な強化体制を示しておくことも重要なのです。
人々が知りたかったギャラと税申告に言及
ただ、今回の書面が優れていたのは、そのあとに書かれた「3.ザブングルに対する弊社の対応について」でした。
まず臆測を呼んでいた闇営業のギャラについて、「入江氏より各自それぞれ7万5000円の金銭を受領した旨申告し」と明言。そのうえで、「かかる金銭につき両名が適切に税務申告を行っていないことが分かったため、既に税理士を通じて修正申告を致しました」と脱税に関する疑念をシャットアウトしました。
さらに、「両名が受領した金銭については、然るべき団体にお支払いするようその支払先について警察関係者等を交えて協議をしているところです」とコメント。税金を納める一方で、「もらったお金も自分のものとみなさず、被害者団体などの最もふさわしいところに返したい」という姿勢を明確に示したのです。
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