ナベプロと吉本「闇営業対策」で明暗分けた大差

ザブングルは徹底した危機管理に助けられた

ナベプロがこの先、どんな姿勢と取り組みを見せるかはわかりませんが、少なくとも今回の対応は期待感を抱かせるものに違いありません。そんな同社の対応を見た世間の人々は、すぐに反応しました。その声はナベプロにとって光であり、吉本興業にとって闇のようだったのです。

「間違ったことをしても、誠意を尽くした対応をしたら許されるべき。最近、吉本の対応にガッカリしてばかりだったから、ナベプロがちゃんとした会社に見える」

「吉本の芸人たちと比べたらザブングルは被害者。9月からの復帰は妥当」

「税金の修正申告や被害者への返金を表明しただけでも、ナベプロは信用できる。それに比べて吉本は脱税や被害者対応を考えていない」

「嘘をついてないザブングルの2人には頑張ってほしいけど、嘘をついた吉本の芸人たちは今でも許せない」

なぜここまで印象の差がついてしまったのでしょうか? その理由は決して「関わった芸人が多いから」「先導役のカラテカ・入江慎也さんの所属事務所だから」ではありません。やはり対応の差があったからなのです。

トップのコメントに意味がないケース

もう一度、吉本興業の主な対応を振り返ってみましょう。

6月6日(『FRIDAY』発売前日)、カラテカ・入江慎也さんの契約解除と、参加メンバーの厳重注意処分を発表。その後、雨上がり決死隊・宮迫博之さんやロンドンブーツ1号2号・田村亮さんらが謝罪したものの「ギャラはもらっていない」とコメントし、吉本興業もそれを受け入れたことで、人々の不信感が高まっていきました。

6月24日、所属芸人11人の謹慎処分を発表しましたが、受領金額、所得の申告、返金の姿勢、被害者への対応などに関する具体的な言及はなし。コンプライアンスへの取り組みに関しても、同様に具体的な言及はなく、本人たちの謝罪コメントを一覧にしてみせただけにとどまりました。

6月27日、スリムクラブが暴力団関係者の同席する会合に参加し、金銭を受領していたとして無期限謹慎処分を発表。そのうえで、コンプライアンスに対する今後の取り組みを「決意表明」しました。

次ページ吉本の声明には具体的な対応が書かれていない
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • コロナ後を生き抜く
  • 住みよさランキング
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT