「格安葬儀パックで義母弔った」55歳女性の後悔

「3度目の葬儀」でようやく満足できた理由

燃焼するものであれば基本的に何を着せて(上から掛けて)もいいのです。病床生活が長かったため、昔の服はほとんど捨ててしまい、残っているのはスーツ2着とTシャツ類のみ。スーツ2着のうちどちらにしようか迷っていたのですが、「やっぱりTシャツが一番自然な感じがする」と誰からともなくそんな意見が出て、最終的には薄いピンクのTシャツと短パンが旅立ちの衣装ということでまとまりました。

靴については、「ビーチサンダル!」と家族全員一致。そこで段ボールを足の裏にあて、型をとって切り取り、それを全面ピンクで塗り水玉模様を入れました。出棺時、棺の蓋を開けて段ボール製サンダルを見た参列者の顔から思わず笑みがこぼれたそうです。

正敏さんの葬儀にかかった費用は食事や当日返しを含めておよそ70万円。葬送儀礼は簡素ながらも、このように遺された人がそれぞれの思いを胸に、故人への思いを表出した印象的な儀式となりました。

過去2回の経験を生かしたことで納得のいく葬儀になったのはいうまでもありませんが、イザというときに慌てて探すのではなく、余命宣告をされたときに覚悟を決め、自分たちの思いを実現できる葬儀社を選んだことがポイントとなったと思います。

「葬儀社選び」は難しい

しかし今、その葬儀社選びが大変難しくなっています。冠婚葬祭互助会、葬儀専門業者に加え、平成に入って電鉄系、農協、生協なども葬祭業に参入し、フランチャイズも増えてきました。

前述したネット系葬儀社も新興勢力のひとつ。葬儀は一生を通じて何度もあげるものではないうえ地域による違いが大きいことから、商品・サービスの比較検討が難しく、葬儀会館などのハードや価格にどうしても目が行きがちです。

「よい葬儀社の見分け方」といった情報も氾濫していますが、その基準に達していたら合格、合致しないから悪い葬儀社というわけでもありません。基本的なことですが、事前にリサーチしておくことが納得のいく葬儀をあげるための最善の方法といえるでしょう。

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