3度結婚をした46歳女性の「本心に率直」な人生 ガマンし続ける結婚への素朴な疑問

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「もちろん、私自身の不倫と妊娠も和也さんに話しましたよ。それに対する答えに彼に対し、どん引きしてしまいました。

『君から夜の生活を拒否されていたので、気の迷いで浮気してしまった。僕は離婚したくないし、彼女とは縁を切る。君が身籠った子は2人の子どもとして育てよう』と言うのです。妊娠している彼女とは縁を切るなんて、あまりに無責任ですよね。そんな人だったとは思わなかったので幻滅しました」

まさに泥仕合である。しかし、親しい人との決別はたいてい醜いものなのかもしれない。その勢いを借りて離れることができるのだ。

半年後、直美さんは追いすがる和也さんを振り切って離婚を成立させた。無事に長男を出産したあたりで、広行さんの奥さんが事実を知ることになる。

「彼が別れたいとようやく切り出したら、私とのことを知っている彼女は激怒して法外な慰謝料を求めてきたようです。500万円以上払ったと聞きました」

3度目の結婚後、浮気はしていないのか

晴れて広行さんと結婚することになったとき、直美さんは40歳になっていた。2年後には次男を出産。現在は家族4人で穏やかに暮らしている。浮気癖は収まっているのだろうか。

「はい。それからは一度も浮気していません。たぶん夫もないと思います。彼はまだ43歳と若いので夜もお盛んですよ。私も彼のことが好きなので問題ありません。

相変わらず優柔不断なところにイライラすることもあるけれど、すべてが自分と合う人なんていませんよね。私は気が強い性格なので、温厚な男性との相性がいいのだと思います」

インタビューを終えた後も、デザートを食べながら直美さんとのおしゃべりを続けた。本能のままで動いていると失敗することも増える、シングルマザーにはそういうタイプが多い、だけど人生はやり直せる、と力強く断言する直美さんとの時間は楽しかった。

筆者の周りにも、凛々しいけれど隙だらけで美しいシングルマザーは少なくない。不倫を肯定するわけではないし、他人に迷惑をかけていいこともない。それでも彼女たちが魅力的に見える、その理由が少しわかった気がする。

大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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