「介護も妻に」と願う定年夫を自立させるには? ホンネは「私にあまり寄りかからないでね」
さて、夫婦の距離に話を戻しますと、お互いに楽しめるものは一緒に、そうでないものは無理して付き合わず、パートナーがそれを楽しむことを尊重することが、相手を大切にすることだと私は思うのです。
このあたり見極めができているご夫婦はそれでいいのですが、そうでなければ、まずは相手の好きなことに付き合ってみることをお勧めします。聞くだけではわからなかったその趣味の面白さを知り、見聞を広めることにつながりますし、相手が好きな理由が理解できるようになったり、趣味の仲間に囲まれてうれしそうなパートナーの姿に新たな一面を垣間見ることができたりします。将来もずっと同じ趣味を一緒に楽しむべきかどうかは、経験した後で判断したらいいのです。
楽しめる趣味があれば「耐える孤独」に陥らない
最後に、ひとりの時間について、少し触れておきます。冒頭にも書きましたが、女性はどんな人生を送ってきたとしても最後はひとり、という可能性が高くなります。
体力がなくなり、会いに行くお友達が減ったとしても、幸せに浸れる趣味があるということはすばらしいことです。なぜなら、そんなひとりの時間を過ごせれば、「耐える孤独」を「楽しめる孤独」に転換できそうな気がするからです。そういう意味では、ひとりで楽しめる趣味を持ち、自分ひとりの時間を慈しむように過ごせることも、明るい老後のために極めて重要なことだと思います。
ぜひ、夫婦で、仲間で、ひとりで、OnもOffも年をとればとるほど「自分らしく」、人生のラストステージまで明るく暮らしたいものです。
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