「介護も妻に」と願う定年夫を自立させるには? ホンネは「私にあまり寄りかからないでね」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

さて、夫婦の距離に話を戻しますと、お互いに楽しめるものは一緒に、そうでないものは無理して付き合わず、パートナーがそれを楽しむことを尊重することが、相手を大切にすることだと私は思うのです。

このあたり見極めができているご夫婦はそれでいいのですが、そうでなければ、まずは相手の好きなことに付き合ってみることをお勧めします。聞くだけではわからなかったその趣味の面白さを知り、見聞を広めることにつながりますし、相手が好きな理由が理解できるようになったり、趣味の仲間に囲まれてうれしそうなパートナーの姿に新たな一面を垣間見ることができたりします。将来もずっと同じ趣味を一緒に楽しむべきかどうかは、経験した後で判断したらいいのです。

楽しめる趣味があれば「耐える孤独」に陥らない

最後に、ひとりの時間について、少し触れておきます。冒頭にも書きましたが、女性はどんな人生を送ってきたとしても最後はひとり、という可能性が高くなります。

体力がなくなり、会いに行くお友達が減ったとしても、幸せに浸れる趣味があるということはすばらしいことです。なぜなら、そんなひとりの時間を過ごせれば、「耐える孤独」を「楽しめる孤独」に転換できそうな気がするからです。そういう意味では、ひとりで楽しめる趣味を持ち、自分ひとりの時間を慈しむように過ごせることも、明るい老後のために極めて重要なことだと思います。

ぜひ、夫婦で、仲間で、ひとりで、OnもOffも年をとればとるほど「自分らしく」、人生のラストステージまで明るく暮らしたいものです。

大江 加代 確定拠出年金アナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおえ かよ / Kayo Oe

大手証券会社に22年勤務、サラリーマンの資産形成にかかわる仕事に一貫して従事。退社後、夫の経済コラムニストである大江英樹氏(株式会社 オフィス・リベルタス 代表)を妻として支える一方、確定拠出年金の専門家としてNPO確定拠出年金教育協会 理事、企業年金連合会 調査役として活動。野菜ソムリエの資格も持つ。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事