将来のお金に不安が募る人に教えたい鉄板知識 泣くか笑うかはコントロールできるかどうかだ

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① 税制改正
2013年からの所得税増税、2014年からの消費税・住民税増税、2015年からの相続税増税・贈与税減税、さらに2019年からの消費税増税……という具合に税制改正が相次いでいます。ひとことでいえば「増税ラッシュ」と呼んでいい状況です。
② 社会保障制度の改正
年金保険料のアップ、年金支給開始年齢の60歳から65歳への引き上げ、マクロ経済スライド方式の適用、健康保険の給付や保険料の改正などが挙げられます。
③ 金融自由化
日本では1996年にはじまった金融ビッグバンを引き金に、本格的な金融自由化がはじまりました。それまでは横並びだった金利や手数料について、金融機関が自由に設定できるようになったり、投資信託や保険が銀行でも販売されるようになったり、窓口業務も多様化しました。
また、ネット銀行やネット証券という店舗を持たない金融機関も登場し、消費者にとっては便利で良質なサービスを受けられる環境が整ってきました。
(44~46ページより)

こうした変化の波をしっかりと理解し、利用すべきものは利用し、回避できるものは回避しなければならないと井澤氏は主張するのだ。逆にいえば、なんの準備もせず、ただ環境の変化を傍観しているだけでは、将来の経済的生活基盤を確かなものにするのは難しくなるということである。

ライフプランニングに必要な6つの情報

安心して人生を送るためには、「健康の維持・管理」と「お金の管理」が欠かせない。そしてファイナンシャルプランナーである井澤氏は、後者の「お金の管理」の専門家としてアドバイスを続けているのだ。

なお、人生設計に基づいてお金を管理していくことを「ライフプランニング」と呼ぶが、その立案には「貯蓄」「保険」「年金」「住宅」「相続」「税金」という6つの分野が関わってくる。

・ 家計の基礎部分をつくる「貯蓄」
・ 万が一のときの備えである「保険」
・ 老後の支えとなる「年金」
・ 安心して快適に暮らすための「住宅」
・ 親から受け継ぎ子に遺す「相続」
・ そしてこの5つの分野すべてにかかわる「税金」
(51ページより)

安心して豊かな生活を送るためには、これら6分野の基礎知識を身に付け、関連する新しい情報もしっかりとキャッチしていかなければならないということだ。

そのとき重要なのは、それぞれを単独で捉えるのではなく、それぞれが相互関係にあるということを念頭に置き、バランスのとれたプランをつくっていくこと。

井澤氏の著書では以後、家計の全体最適を意識したファイナンシャルプランニング、「NISA」「確定拠出年金」「保険・年金控除」など、お金を守り、増やすための手段などをわかりやすく解説している。

冒頭で触れた「老後2000万円問題」を引き合いに出すまでもなく、現状に不安は多い。だからこそ、正しい知識を身に付けておくべきだということなのだろう。

印南 敦史 作家、書評家

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いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー・ジャパン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.jp」「文春オンライン」などで連載を持つほか、「Pen」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)『「書くのが苦手」な人のための文章術』(PHP研究所)、『先延ばしをなくす朝の習慣』(秀和システム)など著作多数。最新刊は『抗う練習』(フォレスト出版)。

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