非上場「ぺんてる」株主総会が注目される全事情

業界最大手コクヨが介入、再編含みの展開も

東京・日本橋小網町にあるぺんてる本社。6月26日に同所で開かれる株主総会が注目を集めている(記者撮影)

「今回の(株主)提案が通るようなことがあれば、(略)会社の存続そのものを危うくしかねない」

「お陰様で私もすでに数えで98歳の老爺、ぺんてるは私の人生そのものでございます」

6月中旬、筆記具4位・ぺんてるの株主にこんな内容の手紙が送られた。送り主は、元ぺんてる社長の水谷壽夫氏。そこには和田優・現社長の添え書きもあった。「(手紙の内容は)弊社取締役会の方針とも一致しておりますので、株主の皆様にぜひともご一読いただきたく、ご案内させていただきます」。

突然登場したコクヨ

ぺんてるが揺れている。6月26日に開かれる株主総会で、ある1人の株主が、1株2000円での自社株取得を内容とする株主提案を出している。ぺんてる経営陣からすれば、「会社の存続を危うくしかねない」提案だ。

ぺんてるは株式を上場していない。しかもすべての株の譲渡には、取締役会の承認が必要という条件が付されている。そんな閉鎖的な会社の株主総会がなぜ注目されるのか。

5月10日、文具業界最大手のコクヨは「PI投資事業有限責任組合」の組合員としての持ち分すべてを101億円で取得したと発表した。投資ファンド、マーキュリアインベストメントが管理運営するこの組合は、ぺんてる株の37.45%を保有する同社の筆頭株主。つまり、コクヨは同組合を通じて、ぺんてる株を間接保有することになった。

不意打ちを食らったのが、ぺんてる経営陣だ。コクヨの発表を受けて開かれたぺんてる社内のテレビ説明会。画面に現れた和田社長は「一方的な行いは極めて遺憾。青天の霹靂だ。会社としての独立性は今後も維持する」と、手に握る文書に目を落として読み上げるのが精いっぱいだった。

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