「クワガタを稼業にした」47歳男の波乱万丈人生 垣原賢人が「ミヤマ☆仮面」に変身した理由

なお、クワガタ愛にあふれた動画コンテンツ「クワレスちゃんねる」では昆虫イベントの様子も公開されているので、ぜひご覧になっていただきたい。
「悪性リンパ腫」を発病
そんな昆虫ヒーローを演じる垣原の前に、人生を左右する大きな転機が訪れた。2014年12月末に、悪性リンパ腫であることが発覚したのだ。悪性リンパ腫とは、白血球の中のリンパ球ががん化した病気で、血液を通じて腫瘍が全身に転移してしまう難病と言われる。
それまで何度となく強敵と対峙するたびに、自らに芽生えた恐怖心に打ち勝ってきた垣原。だが、最強の敵である悪性リンパ腫が自らの血液の中に潜んでいることを知ったときは、その恐怖を払拭することができず眠れない夜が続いた。病を宣告された当時のことをこう話す。

「茫然自失とはこのことで、このときばかりは本当に落ち込みました。入院中、みるみるやせ細っていく自分を惨めに感じましたし、ミヤマ☆仮面のことも、これからどうしていこうかという不安で押しつぶされそうでした」
だが、そんなときに立ち上がったのが家族だった。「クワレスの灯火は消さない」と、息子のつくしさんは1人でクワガタ忍者としてステージに立ち、テレビ出演の代役を自ら買って出た。妻の美香子さんと娘の綾乃さんは父親の不在を感じさせぬよう、いつも以上に会場を盛り上げ父の帰りを待ち続けた。