ただ安易に「持ち駒」を増やすだけなら、「まず自分が知っている企業」にエントリーしがちだが、先ほどの兵庫県本社の企業でエントリーを受け付けている企業で「従業員規模3000人以上」、いわゆる大企業は26社しかない。
別の調査では、従業員規模1000人を超える企業の大卒求人倍率は、売り手市場と言われる中1.0倍を下回る。「安易に持ち駒を増やすために、誰もが知っている企業ばかりエントリーする」ことは同じ過ちに陥る可能性が高い。
キャリアセンターの「求人票」も有力な候補
そこで、企業を探す方法として、大学のキャリアセンターを訪問してみてはいかがだろう。キャリアセンターも大手企業へ送るエントリーシート添削での混雑も一段落し、相談しやすくなっているはずだ。自己PRの添削や、キャリアセンターに集まる「求人票」を当たってみよう。企業がわざわざ「この大学から採用したい」と、大学に持参しているので、他大学にはない求人が見つかるかもしれない。
「2020年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」の中で、企業側に「面接時に特に注視するところ」を聞いているが、3位「素直さや伸びしろ等の成長可能性(43.1%)」、僅差で2位「入社したいという熱意(43.5%)」、1位「明るさ・笑顔・人当たりの良さ(59.1%)」、となっている。
成長可能性は、学生時代に取り組んで実際に自分が成長したエピソードを伝え、入社したいという熱意は、志望する業界、企業についてどれだけ調べたかの情報収集量・深さで伝わる。明るさ、笑顔、人当たりの良さはマナーにも通じるが、面接では自分が志望企業に入って生き生き仕事をしているイメージを伝えるように心がけよう。
今回はこの時期に就職支援の現場でよく聞かれる学生の声を拾ってみた。最近の報道では、早い段階で内定率が高くなっていることを話題にしているが、まだまだ必死に就職活動を続けている学生も多い。人生初の経験で不安という声もある中、順調に進んでいる学生もいれば壁に当たっている学生もいる。周囲の声に惑わされ、心が折れそうなこともあるだろうが、ぜひ、納得のいく就職活動を進めてもらいたい。
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