真っ白な中高生を蝕むネットの激しすぎる主張 オウム真理教を面白がる子どもの危険な実態

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当初、「ユーチューバーになりたい子どもが増えている」などと聞いても、私はアンケートに何か作為があるのでは、と疑っていました。しかし、実際に塾の生徒たちに聞くと、そんな疑いは吹き飛ばされました。

「同級生もなりたいとか言ってる」「隣の席の子がYouTubeに動画をアップしてます」「〇〇ちゃん、ミクチャ(動画投稿アプリMixChannelの略)に投稿してますよ」などなど。

1人や2人の生徒の反応ではなく、小学校高学年を含む大勢の生徒からこんな答えが返ってきたのです。しまいには、小学校高学年の女児が「クラスで10人くらい投稿している」とまで断言するのですから、もはや訳がわかりません。毎日野球ばかりやっていた自分の小学生の頃とは大違いです。

しかし、動画投稿やスマホに関する各種調査を眺めているうちに、生徒たちから聞いた話に一定の信憑性があることを認めざるをえなくなりました。

かつてネットの世界はアングラだった

例えば、GMOメディアが運営する「プリキャンティーンズラボ」による、スマホを利用する女子中高生を対象とした2018年の調査では、TikTokに動画投稿をしたことがある中学生が17.5%、MixChannelでは24.0%という結果が出ています。TwitterやLINEといった全SNSのいずれかに動画を投稿した経験となると、64.0%という結果が出ていました。

私が本格的にネットを利用し始めた2002年ごろには、まだネットの世界にはアンダーグラウンド(アングラ)な雰囲気がありました。「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」の利用者は多かったものの、ちょっといかがわしさ、危なさがあったのです。ネットを通じて人と出会う、といったことも今よりもはるかにリスキーな行為とされていました。

しかし、今の中高生は平気で「暇なとき、5ちゃんねるのまとめサイト見ています」などと言うわけです。たかだか15年程度の差なのですが、私たちの世代が中高生だった頃と、現代の中高生とでは、ネットに抱く信頼感に大きな差があるようです。

このように、子どもたちはネットをアングラなものと受け止めていません。ところが、冷静にネット上にあふれる情報を眺めてみれば、アングラなものも相当含まれており、しかもちょっとしたきっかけで瞬く間に広まります。

象徴的だと思ったのが、オウム真理教の局所的な再流行でした。YouTubeでオウム真理教のアニメや音楽を見つけた中学生が面白がり、それをLINEやTwitterを通じて同級生に拡散した結果、クラスで流行してしまったのだそうです。

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