定年後が忙しい、84歳のとにかく柔らかい発想

"現役プログラマー"の世界の広げ方

自分の仕事の知識なんて、リタイアしてしまったらもう必要ない。そんなふうに思っておられるのであれば、少しまわりに目を向けてみてください。きっと、その知識を生かせる場があるはずです。

これからニーズが増えてくるのは、学童保育でしょう。今は一生懸命、不足している保育園を増やしている段階です。そこに通う子たちが大きくなったら、放課後にいく場所が必要になります。夏休みなどの長期休暇だって、家にいるだけではつまらない。

両親が仕事に行っている間に、子どもを預かってくれ、さらになんらかの体験をさせてくれるところが求められています。そんな学童保育で電子工作教室をやったら、大人気間違いなしです。

普段の生活で「教えてくれてありがとう」なんて言われること、あまりないですよね。おそらく、そういうおじさまたちの奥さんは現実的だから、お手伝い程度では褒めてくれない。退職後に家でゴロゴロしていたら「ずっと家にいないで、出かけてきてよ」なんて言われてしまうかもしれません。そんななかで、子どもたちの素直な反応を見ると、自分が社会に貢献しているという実感が得られるはずです。

ちなみに、交通費とお弁当代くらいは主催者が支給すべきだと思います。役所にもこのあたりのことは理解してほしいですね。「あなたが必要だ」ということを具体的に手当で示すことで、呼ぶ側も招かれた側も気持ちよく仕事ができますし、長続きします。

「お花畑で朝食を」を実現しちゃったひと

私はコンピューター関連のひとばかりと付き合っているから、ついプログラミングだ、電子工作だという話になってしまいますね。デジタルが関係ない分野でも、やりがいを見つけ、積極的に活動している方はたくさんいます。その分野の一つは、地域活性化です。

「熱中小学校」という取り組みをご存じですか? 熱中小学校は、「もういちど7歳の目で世界を……」というコンセプトを掲げ、廃校や空き施設を利用し、大人に出会いと学びを提供する場です。山形県の高畠町にある小学校の校舎から始まり、今では北海道から九州、さらには海外まで、12の地域に拠点があります。

この学校にはIT企業の社長や大学教授、デザイナー、エンジニアなどさまざまなひとが「先生」としてきてくださっています。ひとを育てるだけでなく、ひとをつなげ、そこから新規事業などを立ち上げ、地域活性化につなげる目的もあります。

私は昨年、北海道の更別村にある「十勝さらべつ熱中小学校」にお伺いし、講演をしてきました。更別村は人口3200人の過疎地域。でも、自分のできることで地域に貢献しているひとたちがたくさんおられました。

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