初心者が買ってはいけない「5つの投資信託」 知らずに買うと元本が目減りする可能性も

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●リスクとコストの双方が高い「通貨選択型」

通貨選択型とは、アメリカドルやブラジルレアルなど円以外の通貨も選択できる投信です。株や債券などの資産の運用によって得られる利益以外にも、選択した通貨によって為替差益(為替相場の変動によって得られる利益)や、ヘッジプレミアム(2国間の通貨の金利差を利用して得られる利益)などの利益を得ることができます。

まず、信託報酬が割高です。同じ日経平均株価への連動を目指す投資信託を見てみると、通貨選択型かそうでないかによって1%程度の差があります。

トルコショックで痛手を負った日本人投資家

さらに、収益源が3つあるため、大きなリターンを狙えるものの、それだけ損失リスクも高くなります。低金利の日本に比べてブラジルレアル、トルコリラ、南アフリカランドなどの高金利通貨は魅力ですが、それだけボラティリティ(価格変動)も高いので注意が必要です。昨年のトルコショック時にトルコリラが一気に暴落して、取り返しがつかなくなるほど元本が目減りして、痛手を負った日本人投資家も少なくありません。

選択する通貨の価値が将来的に上がるという確証があれば検討したいところですが、プロの為替ディーラーでも予想は困難であることを考えれば、当然選択肢には入らない代物でしょう。仕組みもわかりづらいため、初心者は無理して手出しをする必要がない商品といえそうです。

自ら売買をしなくていいため、投信は初心者でも手に取りやすいですが、このように商品ラインナップは幅広く、玉石混淆です。商品選びは唯一自分でコントロールできる部分なので、慎重に検討しましょう。

吉田 祐基 ライター兼編集者

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よしだ ゆうき / Yuki Yoshida

各種金融系情報誌の編集・執筆業務を行う株式会社ペロンパワークス所属。大手不動産情報サイト編集記者を経て入社。株・投資信託の編集・執筆を担当。ファイナンシャルプランナーの資格も。

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