石油・石炭依存から脱却図る大手108社の本音

脱炭素の動向を独自調査、政府目標に厳しい声

世界的な脱炭素の動きにあわせ、日本企業も再生可能エネルギーへの転換を急ぐ(デザイン:熊谷 直美)

地球温暖化対策としての「脱炭素」が、企業のビジネスのあり方に大変革を迫っている。脱炭素とは、地球温暖化の原因となっている二酸化炭素(CO2)の排出を減らすために、石炭や石油といった化石燃料を原料とするエネルギーからの脱却をめざすもの。

欧米では、脱炭素に向けて、太陽光や風力など再生可能エネルギーへのシフトが急速に進んでいる。しかし日本では、再エネ由来の電力はコストが高く、大規模な調達は難しい。日本企業のCO2削減の取り組みは、省エネなどエネルギー効率の改善が主体で、使用するエネルギーそのものを見直す取り組みは遅れていた。

『週刊東洋経済』5月13日発売号(5月18日号)の特集は「脱炭素時代に生き残る会社」です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

だが、ここ1~2年でそうした状況は変化し、国内でも再エネ調達を加速しようとする企業が増えている。5月13日発売の『週刊東洋経済』は、「脱炭素時代に生き残る会社」を特集。日本企業の脱炭素の実態を明らかにするため、3月から4月にアンケートを実施した。対象は、日本を代表する製造業や流通、サービス、建設、不動産、運輸、金融などさまざまな分野の大手企業150社(電力・ガス・石油などエネルギー供給企業を除く)。

脱炭素化や再エネ調達への取り組み、政府のエネルギー政策などについて聞いた。回答を得られたのは108社。そこから見えてきたのは、再エネへのニーズの高さ、再エネ調達への前向きな姿勢だった。各社からはさまざまな回答を得た。

拡大する低CO2電力のニーズ

CO2排出の少ない電力調達への取り組み(検討中のものも含む)について各社に尋ねたところ、80社近い企業が、「太陽光発電など自社での再エネ発電施設の導入」を行っている(検討中を含む)と回答。「グリーン電力証書などの活用」「FIT(固定価格買い取り制度)の認定を受けていない再エネ電力などの購入」が続いた。経済産業省が市場整備を進め、再エネ電力(FIT電気)の環境価値を切り離して証書化した「非化石証書」とセットにした電力の購入も検討中を含め50社超に上っている。

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