「ホットケーキ繁盛店」に学ぶ、仕事の基本4原則 「差別化、経験価値」ビジネスの本質、学べます

拡大
縮小

基本戦略の3つ目は、ホットケーキの「イノベーション」を起こして、革新を生み出すことです。

「唯一無二」のホットケーキを生み出す

【3】ホットケーキの「イノベーションを起こす」(革新を生み出す)

味や姿形で「ありふれていないホットケーキ」を目指すというのは、ある意味では「差別化の王道的な方法論」といえます。

めちゃめちゃおいしいホットケーキ、見たことがないほど美しいホットケーキというのは、それだけで十分に差別化され、「ありふれていない価値」になりえます。

しかし、なかには、これまでの延長線ではない「革命的なホットケーキ」も存在します。それが神保町にある「TAM TAM」のホットケーキです。

外側がこんがり焼けていて、一見すると焼きたてのパンみたいです。ナイフを入れると、ふわふわとしており、まるでカステラのよう。

TAM TAMのホットケーキ(撮影:今 祥雄)

バニラアイスとリコッタチーズを入れて焼いた味も、ほかの店では絶対に味わえないものです。まさに「唯一無二のホットケーキ」といえます。

TAM TAMのホットケーキは、石窯で焼いています。店主の田村信之さんはお店をリニューアルオープンする際に、石窯の導入を決めました。

当初はトーストなどを石窯で焼いて提供しようと考えていたのですが、ふと「石窯でホットケーキを焼いたらどうなるんだろう?」と思いつき、試したところ、今までにないようなホットケーキが焼き上がりました。

そこから試行錯誤しながら他のお店には絶対にない「唯一無二のホットケーキ」が誕生しました。田村さんの「遊び心」が、ホットケーキに「革新」を生み出したのです。

TAM TAMの店の前には、「ありふれていないホットケーキ」を求めていつも長い行列ができています。

次ページ「お店を見つけ出す」楽しみとは?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT