令和が受け入れられた理由は「意識の低さ」だ ネタとして盛り上がったことも一役買った
多くの人が使った「平成最後の〜〜」というフレーズは、5月以降「令和初の〜〜」に置き換わるのでしょう。新元号「令和」は思いのほか早く受け入れられ、すでに世間に浸透した感もあります。30年前、平成には慣れるのにもうちょっと時間がかかった記憶がありませんか? 令和がなぜここまでスムーズに受け入れられたのか、『ちょいバカ戦略』の筆者小口覺氏が「意識低い系マーケティング」の観点で分析します(本稿は書籍からの引用ではなく、書き下ろしです)。
誰にでもある欲望や感情こそが社会を動かしている
意識低い系マーケティングとは、ヒット商品や流行など、世の中のトレンドを「意識の高さ・低さ」で分析し、戦略に役立てる手法です。「意識が高い」とは、知識がある、論理的、公について考えるというような思考です。片や、「意識が低い」とは、知識がない、感情的、自分視点というような状態です。
一般的には、意識が高いことがよいこととされますが、世の中に与える影響としては、意識低い視点も見逃すことができません。むしろ、おいしいものを食べたい、贅沢(ぜいたく)したい、ラクしたい、恋したいといった、誰にでもある欲望や感情こそが人、ひいては社会を動かしているのです。
さて、令和に対しての人々の反応を意識低い系マーケティングの視点で分類してみました。横軸の右側が「意識が高い」、左側が「意識が低い」とします。縦軸は、上が「ポジティブ」、下が「ネガティブ」です。ポジティブは賛成、ネガティブは反対にも置き換えられます。
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