プレゼンを圧倒的に強める「データ可視化」の肝 Excelだけでは作れない「印象に残るデータ」

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筆者も執筆している『プロ直伝 伝わるデータ・ビジュアル術 ――Excelだけでは作れないデータ可視化レシピ』でも詳しく解説しているが、このピクトグラムはデータ可視化にも応用できる。例えば『ウォールストリート・ジャーナル』が発表した、2015年のプレーオフ期間におけるアメリカのナショナルホッケーリーグ(NHL)選手のヒゲに関するインフォグラフィック。NHLには、プレーオフ期間は負けるまでヒゲを剃らないという一種の験担ぎがある。この習慣を念頭に、各チームの選手がヒゲに応じて3つのカテゴリーに分けられている。

青いアイコンはたっぷりとヒゲを生やした選手、緑はうっすらと生やした選手、そして黄色はまったくヒゲを生やしていない選手を示す。データ自体はとても単純であり、積み上げ棒グラフや円グラフで表現することもできるが、ピクトグラムでグラフを表現することで親しみやすく、また内容がイメージしやすくなっている。

The Wall Street Journal "Who Wins the Stanley Cup of Playoff Beards?"より

訪日外国人消費動向調査からデータ可視化を作成

では、実際にツールを使いながらピクトグラムを使ったデータ可視化を作ってみよう。

データの出所は観光庁「統計情報・白書」の「訪日外国人消費動向調査」だ。まず「2017年年間値の推計」のすぐ下にある集計結果のエクセルファイルをダウンロードする(ページでは2018年データが公開されているが、前述の作成済みデータと合わせるために2017年からとする)。次にファイルを開き、「表1-1」シートを選択して「居住地(単一回答)」の項目を確認する。この項目を、可視化しやすいようにまとめる。

「中国」の内訳(北京市、上海市など)は内数なので削除する。訪問者数トップ5にあたる「米国」「韓国」「中国」「台湾」「香港」を抜き出し、その他の国は「その他」として合算する。同様の作業を2014年から2016年に関しても繰り返す。最後に、それぞれのファイルからデータを抜き出して一つの表にまとめる。

訪日外国人消費動向調査のページ。ここから各年度における訪日外国人の居住地を抜き出し、インフォグラフィックに使う
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