今春、入社した新入社員も慌ただしく過ぎる社会人生活に少しずつ慣れてきているところだろうか。
就職活動を通じて「新卒で入社した会社でそのまま働き続けたい」と考えて入社した新入社員が大半だろう。だが、理想と現実のギャップに苦しんで早々に退職する若手社員が少なくないのも事実だ。
厚生労働省は2015年3月に高校・大学などを卒業して就職した新卒者の離職状況を2018年10月に発表している。高卒者の39.3%、大卒者の31.8%が卒業後3年以内に離職しているという。
「とりあえず3年は続けたほうがいい」
仕事で悩んだときに家族や友人、会社の先輩や上司からこんなアドバイスを受けるのはよく聞く話だ。
では、新卒3年後の離職率が低い会社にはどんな会社があるのか。
『会社四季報2019年2集春号』では、上場企業約3700社へのアンケートによる回答データを基に、「新卒3年後の離職率が低い会社」「2018年賞与支給額」「残業時間の少ない会社」「有給休暇取得日数」「2019年新卒内定者数」などのランキングを掲載。
このうち本稿では「新卒3年後の離職率が低い会社トップ100」のランキングを発表する。
単体ベースで、2015年4月新卒採用30人以上の企業を対象。2015年4月に入社した新卒正社員のうち、2018年4月までに退職した人数の割合が小さい順にランキング化した。
2019年春の内定者数、2020年の採用計画のデータも併記している。
あくまでアンケート回答企業の中でのランキングとはなるものの、有名企業も数多くランクインしており、傾向をつかんでもらえるはずだ。調査票は1月中旬に発送し、原則として締め切りに設定した2月上旬までに回答した企業に限っている。
上位8社の新卒3年後離職率はゼロ
1位の新卒3年後離職率がゼロとなったのは同率で8社。国際石油開発帝石、宝ホールディングス、塩野義製薬、アイチコーポレーション、イーグル工業、横河電機、日本電子、日立ハイテクノロジーズだった。
離職率5%以下の会社は69社であり、100位となったオムロンでも離職率は6.1%と10%を下回った。
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