「この就活生は採用したい」と思わせる人の条件 丸暗記やウソはNG、口下手でも一生懸命話せ

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面接での定番質問は、自己PR、志望動機、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の3つ。自己PRとガクチカは、それぞれの学生独自の内容になるはずだ。しかし、志望動機は他の学生と比較しやすいので、きちんと準備すれば高く評価される。

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ポイントは、「よく調べている」こと。就職ナビや採用ホームページを読むだけで企業研究したと思う学生がいるようだが、間違いだ。そんな内容を面接で話しても人事は驚かない。

もし、人事に驚きを与えたいのなら、ホームページで開示されているCSR報告書で社会貢献の事例を読み、有価証券報告書に記載されている中期経営計画を検証しておくといいだろう。

さらに研究したければ、『CSR企業総覧』(東洋経済新報社)がある。雇用・人材活用編とESG編の2冊に主要1501社の詳細情報が収録されているので、志望企業とライバル社を比較すれば企業研究に厚みが出るだろう。

「志望動機が明確。簡潔でわかりやすく、自分の言葉で受け答えができる。正直、真面目さが伝わり、意欲も感じられる」(301~1000人・メーカー)

「当社に入社意欲の高い学生。当社のことをよく調べている学生」(301~1000人・メーカー)

「企業研究、業界研究ができている学生。会話のキャッチボールがスムーズな学生」(300人以下・情報・通信)

人事がほしいのは「ストーリー」

人事が評価する学生のパターンを紹介してきた。まず、態度が大切だ。前向きで元気であること。さらに自然な笑顔があれば好感度は高まる。

よい印象を与えたいと、話を盛ったりする学生がいるが、逆効果だ。自分の頭で考え、自分の言葉で話すこと。丸暗記やウソはダメだ。そして、十分に業界と企業を研究し、志望動機を明確に述べること。

こうして評価する理由を見てくると、最も大切なのは面接官が理解、納得できることのように思える。

「入社してから、誰のために何をしたいのかが、明確。まず結論を話してから、その理由を具体的に説明できている。学生時代の具体的エピソードから、成長意欲を明確に感じ取れる」(1001人以上・情報・通信)

「就職活動における企業選別の優先順位がはっきりしており、自社内で活かせるポジションのイメージが湧く学生」(300人以下・情報・通信

「求める要件に合致」(300人以下・マスコミ・コンサル)

人事も内定を出すためのストーリーがほしい。学生が入社してからの姿がストーリーだ。学生の就活は自分起点になりがちだが、人事が求めているストーリーも想像してほしい。自分がどのような人材になりうるかという観点で自分を見直せば、企業・学生の双方にとって有益ではないだろうか。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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