マツダ構造改革に”円安”の追い風 世界市場の販売拡大が課題

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販売競争は激化

しかし、技術革新と円安を背景とした現在の増益基調が中長期的に続くかどうかは未知数だ。マツダは世界の市場でバランスよく顧客を獲得していく戦略だが、これは競争の激しいセダンや小型車を主力とし、米国、中国、欧州、東南アジアなど大手もしのぎを削る市場で戦うことを意味している。

ナカニシ自動車産業リサーチ代表の中西孝樹氏も、マツダが競争力を回復し、好循環に入っているとの認識を示すアナリストの一人。しかし「販売競争が激化する中、マツダの規模を考えると、今の成功を永遠に持続できると考えてはいけない」とも指摘する。

マツダは30年来のパートナーだった米フォード・モーターとの関係が希薄化して以来、商品、技術、地域で最適なパートナーを探し、互いにメリットが出るところと組んでいく方針を打ち出している。柔軟な戦略ではあるが、中西氏は、販売や研究開発について「大手ともう少し大きな枠組みでアライアンスを組む方が有利になることもある」と説く。

フォードは14年にアラン・ムラーリー最高経営責任者(CEO)の交代がささやかれており、99年から02年までマツダで社長を務めたマーク・フィールズ最高執行責任者(COO)も有力候補にあげられている。中西氏は「可能性はかなり低い」と断りつつ、「マツダとフォードの関係再構築も一つのシナリオとして考えられる」と話している。

(杉山健太郎 編集:北松克朗)

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