日経平均は大幅続伸、ハイテク株が堅調 「2万2000円を試すのは困難」との市場の声も
[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸した。前日の米国株市場でハイテク株が上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でもファナック<6954.T>、東京エレクトロン<8035.T>などのハイテク株に買いが先行した。海外勢の先物買い戻しも入り、前引けにかけて節目の2万1500円を超えた。後場は為替の落ち着きやアジア株高を支えに高値圏でもみあった。
先週は、欧州中央銀行(ECB)によるユーロ圏の経済見通し引き下げや中国輸出の減少などを受けて世界景気の減速懸念が広がったが、前日の米国株が6日ぶりに反発して取り引きを終えたことで、ひとまず安心感が出た。日経平均は今年3番目の上げ幅となった。
前場に3月SQ(特別清算指数)値の2万1348円40銭を超えたことで、海外短期筋による先物の買い戻しもみられた。
ただ、ここから上の水準を戻していくのは簡単ではないとの見方も出ている。「悲観で下げた反動で上昇したが、そこまで楽観できるほどではない。いまの材料だけで2万2000円を試すのは難しい」(SMBC信託銀行のシニアマーケットアナリスト、山口真弘氏)との声が出ていた。
「日本、中国、ユーロ圏の2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が50を割ってきている。企業業績の伸び悩みが見込まれる中、目先は2万─2万1500円程度のレンジが妥当な水準」(国内証券)との声もあった。
TOPIXも続伸した。東証全33業種が値上がりする全面高商状。値上がり率上位には証券、電気機器、不動産、その他製品、精密機器、機械などが並んだ。
個別銘柄では、菱洋エレクトロ<8068.T>が大幅続伸。11日、2020年1月期の連結営業利益が前年比19.3%増の15億円になりそうだと発表。増収増益基調が維持される見通しが好感され、買いが先行した。20年1月期の年間配当予想は1株当たり80円と、19年1月期予想から20円の増配となることも材料視された。
一方、萩原工業<7856.T>が大幅安。11日に発表した2018年11―19年1月期決算で、連結純利益が前年同期比19.3%減の4億2300万円と低調だったことを嫌気した。人工芝関連で低収益製品の比率が上がったことなどが収益を圧迫した。
東証1部の騰落数は、値上がり1893銘柄に対し、値下がりが185銘柄、変わらずが56銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21503.69 +378.60
寄り付き 21361.61
安値/高値 21348.81─21568.48
TOPIX<.TOPX>
終値 1605.48 +24.04
寄り付き 1596.40
安値/高値 1595.92─1612.08
東証出来高(万株)123152
東証売買代金(億円) 23266.06
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