採用担当者のホンネ ~祭り化した就活に警戒感、採用コスト見直しも本格化

採用担当者のホンネ ~祭り化した就活に警戒感、採用コスト見直しも本格化

過熱する就職活動は、学生だけではなく企業にも大きな負担となっている。ある素材メーカーの採用担当者は「1人当たりの採用コストが60万円から100万円にハネ上がった」とこぼす。

同社では2次面接まで通過した全学生を焼肉店に集め、ざっくばらんに質問を受ける。「今後の採用活動は、いかに“育てる”環境を作るかが大事」(同)という視点からだ。

採用担当者には、ゆとり世代の若者を痛烈に批判する声もある。「言葉遣いが悪い、話しかけても応えないなどコミュニケーション不全の学生が増えている」(運輸)。機械メーカーでは、内々定で学生の意思確認をしても、親に相談してからという反応が増加。さらには「会社説明会の日程や筆記試験の内容に関して、親から問い合わせがたびたび来る」。

「情報が偏っている」(小売り)という声も多い。今期大幅な赤字となったIT大手企業では、決算発表直後の内定者懇親会で、多くの学生がその事実を知らなかったという。「まして就職活動中の学生は、DMばかり注目し、新聞すら読んでいないのでは」(同社)。

企業の中には、就職情報サイトへの参加を1社に絞るなど、「祭り」のようになった採用活動を見直す動きが出始めている。景気悪化による採用数の縮小は、学生にとっては大きな痛手。しかし、採用する企業にとっては、予算見直しのチャンスともいえる。“シュウカツ”騒ぎも、収まる方向にあるようだ。

(週刊東洋経済)

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