新大阪駅、再開発で狙う西の「高輪ゲートウェイ」 新幹線地下ホームや阪急乗り入れの構想も

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こうして、新大阪を拠点とする4つの鉄道新線プロジェクトが動き出した。ただ、現状、4年後に開業するJR東海道線支線以外の計画は特に何も決まっていない。各社の構想を調整し、どうやってネットワークをつなげていくのか。それが次の課題となる。

JR西日本は、2018年3月に公表した「JR西日本グループ中期経営計画2022」で「新大阪広域ハブ拠点化」を打ち出した。北陸新幹線とリニア新幹線延伸開業を踏まえて、新大阪エリアに集まる交通ネットワークの強化を目指した。

また、国交省は、同年5月、「地方創生回廊中央駅構想」を発表した。新大阪駅の地下に、リニア新幹線と北陸新幹線、そして山陽・九州新幹線のホームを整備するプランだ。2019年度予算で地下ホームの調査費を盛り込んで、設計や需要予測、建設費の試算を行う。

新幹線ホームは容量不足

JRと国の懸念材料として「新大阪駅新幹線ホームの容量不足」がある。

現在の新幹線ホームを管轄するのはJR東海だ。20~27番線まで8線分あり、規模では同社の東京駅新幹線ホームを上回るが、地上空間にはリニア新幹線が乗り入れるための拡張スペースはない。

一方、JR西日本は、山陽新幹線の運用に苦慮してきた。

新幹線20番線ホームに停車する500系「こだま」。新大阪駅発着の山陽新幹線専用ホームだが、1面しかないのでJR西日本は運用に苦慮している(筆者撮影)

新大阪駅始発の山陽新幹線の多くは20番線から出発する。博多方面へ折り返し運転できる唯一のホームということもあるが、1時間に2本程度しか入線できないので、新大阪始発の「さくら」「みずほ」を増発する一方、「こだま」は大幅に減便された。九州新幹線、特に長崎方面から新大阪駅への乗り入れ希望もあるが現状では難しい。

新大阪の新しい新幹線ホームは、どのようなイメージなのか。国交省の資料では、現状の高架ホームとは別に、リニア新幹線と北陸新幹線の地下ホームを造り、さらに山陽新幹線からの接続線も連絡させて、鹿児島や長崎からも乗り入れると示された。一体的に施工することで、総事業費を抑えようという考えもある。

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