今年の「税制改正」がサラリーマンに厳しいワケ

税制面にも"働き方改革"の余波が

多様な働き方が認められている昨今ですが、サラリーマンにとってはさらに厳しい税制改正となりそうです(写真:よっしー/PIXTA)  
1000万人を超える規模になり(ランサーズ調べ)、多様な働き方の象徴としてますます増加するとみられるフリーランス。平成30年度税制改正では、フリーが恩恵を受ける一方、サラリーマンには厳しい改正となりました。『ゼロからスタート! 岩田美貴のFP1冊目の教科書』の著者でLEC東京リーガルマインド専任講師の岩田美貴氏が解説します。

平成29年度税制改正で配偶者控除と配偶者特別控除が改正され、専業主婦がいわゆる「103万円の壁」といわれる「パート収入103万円」を超えても150万円を超えない限り38万円の控除が受けられるようになりました。

平成30年度税制改正では、引き続き個人所得が大きく改正され、「フリーで働く人に有利な税制」と言われています。どのように変わるのか、所得税を中心に見ていきましょう。

誰もが使える「基礎控除」の額が10万円アップ

個人の場合、一定以上の所得があると、所得税や住民税を支払わなくてはいけません。その際に、個人によって異なる担税力(=税金を負担する能力)の違いを考慮して、担税力の小さい人は負担を減らすことが定められています。具体的には、所得の額から「所得控除」といわれる額を差し引いて、所得税の対象となる金額を少なくすることで、税金を減額します。

例えば、平成29年度税制改正で改正された配偶者控除や配偶者特別控除は、妻が専業主婦だったり、パート勤務で収入が少ない場合、夫の所得税を減額する仕組みです。他にも、扶養家族がいる人に適用される「扶養控除」や、年間の医療費が多くかかってしまった場合に使える「医療費控除」などが、みなさんもよく聞く所得控除だと思います。

所得控除の適用を受けることで、家族が多くて生活費などの負担が大きい人や、病気などの治療費がかさんでしまった人などの所得税を減らすことができ、税負担の公平性を図っているのです。

所得控除は、人によって使える控除と使えない控除があります。例えば配偶者控除や配偶者特別控除は、そもそも配偶者がいなければ使えません。

ところが、所得控除の中にはその人の生活や家族の状況にかかわらず、誰でも使える控除があります。それが「基礎控除」です。

次ページそもそも所得税の対象となる「所得」とは?
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