震災時も「ペットの命」を守るための5つの鉄則 大震災に気を落とすのは「人間だけ」じゃない
熊本地震以降、その教訓から改定された環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」では「同行避難」を基本とする一方で、避難所でペットと人間が一緒に過ごせるかどうかは“避難所のルールによる”と明記された。
ペットを守るための「5つの心がけ」
「同伴避難」は避難所の規模や状況などに左右されるため、自治体は全面的に推奨するのは難しいという。また、それとともに被災者の「自助」が強く強調された。自助とは「他人の力を借りることなく自分の力で切り抜けること」を意味する。つまり、災害時は飼い主の自己責任でペットを守る必要があるということだ。
「私は自分も被災者という中でさまざまな思いを持ちながら活動をしていましたが、災害に直面したときの鉄則は『自分のペットは自分で守る』ということだと確信しました。飼い主以外にペットを守れる人はいません。そのために必要なことは、まずは日頃の準備と心がけです」(高士さん)
環境省のガイドラインを理解することや、自分が住む地域の避難所の受け入れ体制の確認をすること、約1週間分のフードの備蓄や防災グッズを準備しておくことが求められる。そして、高士さんによると、震災時にペットの安全を確保するためには、以下の5つの心がけが大事だという。
身体の安全確保とともに、ペットに首輪とリードを装着し、ケージなどに入れ安全確保に努める。
無理はせずに、ペットが外に逃げ出さないよう家の戸締りをして避難する。避難の際、ペット残留情報カー ド等を目立つ場所に貼り、ペットが室内に残っていることを周知する。
普段どおりの行動を心がける。落ち着いて首輪の迷子札と非常用持ち出し袋を確認する。避難経路に合わせて適切な経路を選び、ペットと共に避難する。
被災情報、支援物資情報など正しい情報を得るようにする。避難所に同伴避難できる場所があれば、自分から責任者に提案することも大切。
飼い主同士協力をすることが大切。温度管理に気をつけ、体を動かす。ペットの排泄物は適切に処理する。
2次被害に注意する。さらなる災害に備え、避難経路を確保する。避難の準備をしておく。
犬は市町村への登録をする。ペットの飛び出し防止柵を設置し、迷子札をつねに装着する。排泄場所に気を配る。近隣住民とのコミュニケーションを大切にする。
ペットの写真やチラシを用意し、近辺に貼る。町内の有線放送、回覧板、市町村の広報誌などを利用する。愛護センターなどで保護情報を確認する。決して諦めない。
さらに、「ペットのストレスケアも必要」と高士さんは言う。
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