毎週末応援、Jリーグ「安く楽しく遠征」する方法 マニア向けから初心者向けまで「探す悦び」も

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遠征を続けていると顔見知りが増えてくる。

ホームに比べ人の少ないアウェイに行くうちに、なんとなくお互いを認識し会話するようになり、場合によっては試合後に飲みに行くようにもなる。さらには対戦チームのサポーターとも交流が始まったりする(面白いのは本名や職業はよく知らないことだ)。

こうして周りに仲間が増えてくると、皆当然のようにスタジアムにいるため、試合があれば出かけるものという意識に変わってくる。

私は多くの場合は1人で遠征するが、現地に行けば誰か知り合いがいるという安心感もある。気づいたときには、すっかり遠征にハマっている状況になる。

もっとも、これはJリーグに限らず、各種スポーツ、好きなバンドやアイドルを熱心に応援する人々も似たようなものだろう。

さて、遠征例を2つ、少々マニアックな方法と、飛行機、それもANAやJALのレガシーキャリアを利用して安価に現地に向かうことのできる方法を紹介する。なお、私は神奈川県川崎市在住のため、首都圏からの遠征例となることはご容赦願いたい。

名古屋往復より、遠回りのほうが安上がり?

1つ目は、一筆書き切符とJR東海のお得な切符を組み合わせて、土日で名古屋に遠征する事例だ。

一筆書き切符とJR東海の切符を組み合わせて飯田線経由で東京と名古屋を往復する(筆者作成)

一筆書き切符とは、JRの乗車券は距離が長くなるにつれキロ当たりの料金が安価になることを利用して、なるべく長い片道切符を仕立てたものを言う。

名古屋に向かう途中に、愛知県の豊橋と長野県の辰野を結ぶ、飯田線の旅を取り入れてみよう。

飯田線は、天竜川が刻む急峻な渓谷、木曽山脈と赤石山脈に挟まれた伊那谷の景観、そしていわゆる秘境駅を楽しめる路線だ。

一筆書き切符は、中央本線で岡谷、辰野と経て飯田線で豊橋に出て新幹線で東京に戻る、という東京都区内発、東京都区内行きをみどりの窓口で買う。

経路を計算するアプリやソフトを利用して、あらかじめ経由地を書いた紙を係の方に渡すとよい(今回は窓口でないと発券できないルートだが、指定券販売機で購入可能なルートもある)。

豊橋―名古屋間はこのルートから外れるので「名古屋往復きっぷ」という1540円のお得な切符を使う。別途片道390円を払うと新幹線自由席に乗ることもできる(注:土日料金。平日は金額が少し上がる)。豊橋―名古屋間を普通に新幹線自由席で購入すると片道2300円なのでかなりの優れものだ。

【利用切符】
・一筆書き切符(東京都区内発東京都区内行き):1万0480円
・名古屋往復きっぷ:1540円(土日料金・利用当日のみ発売)
合計1万2020円

これに必要に応じて特急券などを購入する(ただし名古屋往復きっぷは、指定区間外に乗り越すことは不可。例えば名古屋から東京まで新幹線を乗り通すことはできない)。東京―名古屋間の往復乗車券は1万2520円、このように盛大な寄り道をしても単純に往復するよりも安くなる。

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