毎週末応援、Jリーグ「安く楽しく遠征」する方法 マニア向けから初心者向けまで「探す悦び」も

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なお、飯田線は豊橋―辰野間195.7 kmに94もの駅をようする路線であり、普通列車で乗り通すと6時間以上を要する。

飯田線千代駅。秘境駅として有名だ(写真:游/PIXTA)

私はJRを全線完乗しているような鉄道ファンではあるが、それでも飯田線となると心の準備が必要になる。今回は途中の飯田で1泊することとした。

2017年11月25日土曜日のよく晴れた朝、翌日のJ1昇格プレーオフ、名古屋グランパス戦に向けて出発した。

各駅停車で中央本線を黙々と北上し、岡谷で昼食とし、馬刺しを食べた。飯田線では伊那新町で降りて日帰り温泉に寄り道したのち、紅葉の伊那谷の景色を眺めながら、17時過ぎに飯田に到着した。飯田では郷土料理である馬のもつ煮「おたぐり」を味わった。

翌朝は10時前の特急ワイドビュー伊那路で豊橋に向かい、新幹線で名古屋に到着したのは13時過ぎであった。

肝心の試合は、J1昇格に向けた大事な一戦だったが、ジェフ千葉は敗れ、2018シーズンもJ2を戦うことが決定した。失意のもと帰途についた忘れることのできない遠征でもあった。

往復飛行機代と宿泊費合わせ2万5000円

次に、ANAやJALを利用しても安価で行くことのできる方法を紹介する。愛媛遠征を題材にして、今度は単純に松山を往復してみる。

松山まで安く行こうとしたとき、LCCのジェットスターを利用する人は多いと思う。成田空港発着なので、千葉県など成田に近い地域の方ならば断然オススメだ。

JR宇和島駅(写真:c6210/PIXTA)

しかし私のように川崎市に住んでいると、すぐ近くに羽田空港があるというのに成田に向かうことは心理的な壁が大きい。

そこで飛行機と宿を自分で組み合わせる「JALダイナミックパッケージ」「ANA旅作」を活用する。連休が重なると結構な値段になるが、普通の土日であれば行き先にもよるが往復飛行機1泊宿代込みで2万5000円前後に収まる場合もある。楽天トラベル、じゃらんなどの予約サイトでも購入することができ、それぞれ値段が違うので私は全部を比べていちばん安いプランを採用している。もちろんどれもネット上で予約が完了する。

2018年9月29日土曜日の愛媛FC戦で利用した。楽天トラベルのJAL楽パックから、割と直近の9月20日に申し込んだが、1泊と往復の飛行機で2万6800円であった。ダイナミックパッケージは申し込むタイミングによって価格が変動する時価販売型商品である。このときは9日前でもこの値段だったが、早めに予約したほうがいいように思う。

観戦後は日曜に宇和島観光でもしようと最終便を予約していたのだが、大型の台風24号が接近していたので急遽朝の便に変更。間一髪のタイミングで帰京できた。ダイナミックパッケージは便の変更不可だが天候由来であれば問題ない。

以上、2つの事例を紹介した。

土日という限られた制約の中でも工夫をして、少し行き方を変えてみると新たな発見があるように思う。城巡りを取り入れるのもいいし、気になる温泉に立ち寄るのもいいだろう。

私が応援するジェフユナイテッド市原・千葉は、Jリーグ発足時の10チームの1つ(オリジナル10と言う)であるにもかかわらず、降格以来1度もJ1に戻ることができず、2019年シーズンでJ2リーグ10年目となってしまった。その間にどんどん新たなチームがJ2に昇格してきて、皮肉にも遠征の面白さは増している。

2019シーズンのJ2は鹿児島ユナイテッドFCとFC琉球がJ3から昇格してきた。今から遠征が楽しみで仕方がない。

八田 裕之 週末旅行家

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はった ひろゆき / Hiroyuki Hatta

1967年生まれ。武蔵工業大学(現:東京都市大学)工学部電子通信工学科卒。JR全線完乗した鉄道ファンにして、Jリーグをこよなく愛する。平日は会社員だが休日はJリーグ遠征で全国奔走の日々。フュージョンバンド「Quiet Village」のリーダーとしてギターと作曲を担当、オリジナルアルバム発表、鉄道コンピレーションアルバム参加など、音楽活動も行う。

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