――これからの時代で「生き残る」キャリア戦略を教えてください。
サラリーマンをやっていると、どうしても社内の評価(上司の評価や会社内でのポジション)にとらわれてしまうと思います。でも、社内の評価は、市場(社外)では通用しないことも結構あります。「社内評価=市場(社外)評価」ではないので、会社に主軸を置くより、市場に軸を置いたほうがいいと思っています。いつ会社が潰れるかもわからない時代だからこそ、「社内評価」も大事にしつつ、「市場(社外)評価」もつねに把握しておくことが必要です。
自分の市場評価を把握するためにも、定期的に転職活動を行うことをおすすめします。転職活動によって、「今の会社でもらっている給与は本当に適正なのか」「自分が市場(社外)に今出たら、どのくらいの評価をもらえるのか」といったことが把握でき、「どんな能力があれば年収が上がるのか」「今の会社で評価は高いけど、外に出たら年収は下がりそうだ」といった情報を得ることができます。
個人的な考えですが、自分の市場評価を高めるには、会社の評価だけでなく「個人で稼ぐ力」が大切になってくると思います。企業の看板に頼るのではなく、成長著しい分野に転職してゼロからサービスを作ったり、少人数の会社で早めにマネジメント経験を積んだり、副業で個人として際立たせてお金を稼いだり、市場評価を上げるためにやれることはたくさんあると思います。
まず行動する「DCAPサイクル」を実践
――motoさんの行動哲学は?
「PDCAサイクル」というものがありますが、僕は「P(計画)」を最初にやらない「DCAサイクル」をやっています。「P(計画)」自体は「C(評価)」の中に組み込んでしまっています。計画に時間をかけるより、まずは行動したほうがいいですし、早めに失敗をしたほうが学びは多いです。計画だけして、いつまでもDo(行動)せずに終わる人が多いように思います。
「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、まずはやってみて、それから調べたり、考えたりするほうが自分の経験値を伸ばせます。やってみて、その結果を振り返ったうえで計画して、もう一度やってみる、というサイクルは自分の成長になります。だまされたと思ってやってみてください。
ほかにもお伝えしたいことはありますが、本の出版も控えているのでこのあたりで(笑)。
転職についてはmoto氏が運営している「転職アンテナ」、年収や副業については「motoのTwitter」でも情報を得ることができるので参考にしてもらいたい。今回のmoto氏への取材を経て、これからの時代に求められることは「みんなと同じようなキャリア」ではなく「自分らしいキャリア」なのだと実感した。
「周りと違うことをしないように」「普通のキャリアを歩むように」という考えでは、変化が著しいこれからの時代、足をすくわれるかもしれない。「会社」というくくりではなく、「個人」というくくりで働き方や仕事を考え、行動し続けることが、これからの時代で「生き残れる」キャリアなのだと思う。
この記事を読んだ皆さんには、一度「常識(普通)」という感覚のスイッチを切って、今後のキャリア戦略を考えてもらえたらと思う。
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