鳥貴族「メガハイボール」投入で客単価減の誤算 既存店売上高は13カ月連続の前年割れに

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値上げが一巡しただけならば、客単価は前年並みになるはず。客単価まで下がってしまった要因の1つと見られるのが、展開に力を入れている「メガハイボール」の影響だ。

鳥貴族は現在、通常の2倍の量のハイボールを、均一料金である298円で提供している。当初は2018年9月13日~10月17日までの期間限定での投入だったが、好評を受けて10月のグランドメニュー改定と同時にレギュラー商品に組み込んだ。

ドリンクの注文点数が減った?

約700ミリリットルの大ジョッキでハイボールが飲めるため、顧客の満足度は高まった。だが、かえって1人あたりのドリンク注文点数の減少につながった可能性がある。鳥貴族の客単価は通常2000円~2100円(税別)だが、10月以降はそこから50円程度落ちこんでいる。約6人に1人がドリンクの注文を1杯減らせばそうなる計算だ。会社側は「メガハイボール投入と客単価減少の因果関係は明確に確認できていない」とするものの、無関係ではないだろう。

実は、鳥貴族では2017年から2018年にかけて直営店約300店にタッチパネルを導入した際にも、1人あたりのドリンク注文点数が減少した過去がある。従業員による「もう1杯いかがですか」といった顧客への声かけの機会が減ったことが一因だ。タッチパネル導入時と同様に、今回も顧客の利便性や満足度を求めた結果が裏目に出てしまった。

不調が続くとはいえ、鳥貴族が復調する時期はそう遠くないかもしれない。同社は現状に手をこまぬいているわけではなく、さまざまな施策を打っている。

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