デスノートを書く連中を毎回打ち負かしてきた--クレイグ・マンディ最高研究戦略責任者《特集マイクロソフト》

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--次世代コンピューティングへのシフトが実現したとします。さてマイクロソフトはどのように売り上げを得るのでしょうか。

将来のビジネスモデルは、よりサービス志向になる。ただし、これまでのビジネスに新たに加わるビジネスチャンスだ。マイクロソフトのクライアント製品を使っていないような企業に対してもサービスを提供できるようになるわけです。

--5年後のマイクロソフトは、巨大なデータセンターをたくさん持ち、多くの企業システムをホスティングするサービス企業になっているのでしょうか。

マイクロソフトは現にたくさんのデータセンターを持っている。平均6~12カ月ごとに一つデータセンターを増やしてきた。現在ネットの世界ではグーグルが台頭しているといわれるが、マイクロソフトは15年も前にMSNを立ち上げた。それ以来、データセンターを通じてウェブサービスを実現してきました。マイクロソフトにとって検索や広告へ拡大するのは非常に自然な動きで、それに対応してデータセンターの能力を拡張してきた。ですから5年後には今よりずっと多くのデータセンターを運用しているでしょう。

--マンディさんは、世界中の大学との研究提携も進めています。

マイクロソフトは世界最大規模でコンピュータ科学のオペレーションを行っている。そのため、私は世界中のどこでも、非常に優秀な人たちと会うことができる。まるで外交官のようであり、『エコノミスト』誌によると、私はマイクロソフトの国務長官だそうです(笑)。

マイクロソフトは希有な機会を与えてくれる珍しい会社で、世界中の社会問題にも取り組んでいる。たとえば、医療や教育問題、貧困をなくすといった課題、そこでもITは非常に偉大な力を発揮する。齢を重ねていっても、多くの課題にマイクロソフトという会社を通じて挑戦できることを喜んでいます。

(プロフィール)
Craig J.Mundie

ジョージア工科大学コンピュータ科学修士号取得。ビル・ゲイツ氏が自著『The Road Ahead』で「会社を倒産させた経験のある経営幹部を意図的に何人か採用している。会社が倒産しつつあるときには夜も昼も深く掘り下げて考え創造的にならざるを得ない。私はそうした経験のある人々に私の周辺にいて欲しいと思う」と記しているが、マンディ氏はその一人である。1992年にマイクロソフト入社、コンシューマプラットフォーム部門の立ち上げや携帯向け等パソコン以外のOS開発に従事。6歳年下のゲイツ氏の下で、ポリシー担当チーフテクニカルオフィサーとして技術やビジネス等の世界的な戦略の立案を担当。2006年6月に新設の最高研究戦略責任者に就任、マイクロソフトの研究や新技術の育成に従事している。


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