日本車が中国の新エネ車規制で生き残る条件

競争激化も規制緩和で日系メーカーに追い風

ホンダが昨年発表した中国専用EV「理念VE‐1」。現地でNEV車種を早期に投入できても、差別化はなかなか簡単ではない(筆者撮影)
日系自動車会社ビックスリーはいよいよ中国市場でNEV(新エネルギー車)シフトを加速させる。背景にあるのは、中国のNEV規制により、今年から乗用車メーカーに一定台数のNEV生産が義務づけられたことだ。同規制を乗り越えることが、日本企業とって喫緊の課題となる。

日本の自動車会社を代表する3社が、中国市場で旧来のガソリン車から新エネルギー車の生産に力を入れ始めている。

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今年1月7日、ホンダは「FUNTEC WORLD (技術、楽しみ)」をテーマとする「HONDA媒体大会」を北京で盛大に開催し、20モデルの新エネルギー車(NEV)を2025年までに中国に投入すると発表した。

トヨタは2019年3月、中国で初めてプラグインハイブリッド車(PHV)を発売する計画だ。日産にはEVの推進を提言する「インテリジェントモビリティ2022」という取り組みがある。

政府が市場形成のために需給両面で政策

背景にあるのは、中国政府がNEV市場の形成に向けて、需要と供給両サイドでの同時推進を行っていることだ。需要サイドでは、補助金支給制度の実施、充電スタンドの整備、専用ナンバープレートの配給など、NEV需要の喚起を図っている。供給サイドでは中国政府が2018年4月から始めた、CAFC規制とNEV規制の「ダブルクレジット政策」だ。

これにより乗用車メーカー各社は今年から一定の割合でNEV生産を義務づけられることになった。NEV規制では、航続距離などの性能評価に基づき、今年から乗用車生産・輸入台数の10%相当分(来年は12%相当分)が「NEVクレジット」として計算される。

例えば乗用車メーカーがガソリン車100万台を生産する場合、今年発生する10万クレジットを確保するには、すべて電気自動車(EV)の生産で対応するならばEVを2万台(航続距離の条件は350kmであれば、1台当たり5クレジットで換算)、すべてPHVならばPHVを10万台で(航続距離の条件は50km超80km未満であれば1台当り1クレジットで換算)生産しなければならない。

また、乗用車メーカーが生産義務を達成できなかったときの罰則を回避するには、他社の余剰「NEVクレジット」を購入するほかないと規定された。

一方、乗用車メーカーの昨年の「NEVクレジット」割合を見ると、外資系メーカー全体では3%にとどまり、そのうち日系メーカーはわずか1%未満であった。中国政府はNEV生産の割合を毎年引き上げるものと推測されており、日系乗用車メーカー各社はNEV生産義務をクリアするためNEVシフトを急ピッチで進める必要がある。

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