デサントは伊藤忠のTOBにどう対応するのか

両社の経営対立がいよいよ深刻化してきた

 2月7日、デサントは、伊藤忠商事が子会社を通じて実施している株式公開買い付け(TOB)に反対意見を表明した。写真は伊藤忠のロゴ。都内で2016年11月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 7日 ロイター] - デサント<8114.T>は7日、伊藤忠商事<8001.T>が子会社を通じて実施している株式公開買い付け(TOB)に反対意見を表明した。同日開催の取締役会で決議したもので、株主にはTOBに応募しないよう求めた。

デサントは反対意見を決めた根拠として「TOB成立後に伊藤忠商事の利益が優先され、デサントの企業価値が毀損する可能性が高い」、「今回のTOBは不適切な情報開示の下で行われる不誠実な提案である」ことなどを挙げている。

伊藤忠商事は1月31日、子会社を通じてデサント株へのTOB実施を発表。1株2800円で期間は1月31日から3月14日まで。伊藤忠はデサント株約30%を保有する筆頭株主。TOBの買い付け予定の上限は721万株で、代金は201億8800万円。

伊藤忠商事の鉢村剛・最高財務責任者(CFO)は5日の決算会見で、デサントについて「いままで何度も株主に対する説明責任を果たすよう経営陣に求めていたが、答えは抽象的で具体性に欠けていた」と述べ、その対応を批判していた。

鉢村CFOはデサントについて、1)16年に策定した中期経営計画では19年3月期に100億円の最終利益目標を掲げているにもかかわらず、今期予想(19年3月期)が65億円になっていることについての具体的な説明がない、2)取締役の在任期間が長く、活性化の面で疑問がある、3)筆頭株主である伊藤忠が知らないところでワコールホールディングス<3591.T>との提携が公表されたり、トップ間の会話の内容が漏洩したり、ガバナンスが欠如している──の3つの問題点を挙げた。

経営対立が深刻化する中で伊藤忠は、今回のTOBにより、持ち株比率を重要な決議事項に対して「拒否権」を発動できる3分の1超の40%に引き上げる方針を示している。

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