声の衰えを甘く見る人が知らない健康の異変 どう鍛える? 時に重病が見つかることも
“声筋”を鍛えるトレーニング方法は、さほど難しいものではありません」
“声筋”とは渡邊さんが名付けた名前で、声を出すのに使用する筋肉のことだ。喉仏の下あたりにある、左右に5個ずつ、全10個の筋肉のことだ。
この筋肉が弱ると声にハリがなくなり、いわゆるフケ声になる。
つまり、逆にこの筋肉を再び鍛え直せば、ハリのあるツヤ声が戻ってくるのだ。
効果的な2つのトレーニング方法
トレーニング方法の1つ目は、ボーカル・ファンクション・エクササイズ(VFE)と呼ばれる方法だ。
「のーーー」と、低音から高音まで鼻に抜けるように発声する。そして「のーーー」と、高音から徐々に低くしていく。そうすることで、のどの筋肉のストレッチになる。
確かに拍子抜けするほど簡単だ。
しかし、1~2回やっただけでは効果はない。10回を1セットとして、1日3セットする。(セットとセットは、2~3時間以上間をあけること)
それを3カ月以上繰り返すと効果が出てくる。効果が出たならば、さらに3カ月続けることでよりツヤのある声になる。
トレーニング方法の2つ目は、チューブ発声法と呼ばれる方法だ。用意するのは、ストロー1本である。
ストローをくわえて「うーーー」と5秒以上発声する。口の中を膨らませて、圧を高めるのがコツだ。こちらは喉の共鳴腔を広げる、つまり響きをよくする訓練だ。
1回5分ほど。朝昼晩に5回くらいするのがポイントだ。
ほかにも、いくつかのトレーニング方法が著書には書かれている。どれも、習慣づけして、毎日繰り返さなければならない。
飽きっぽい性格の人は、読んだだけでもう面倒くさくなってしまったかもしれない。
「“声筋”は筋肉ですからね。バーベルで腕の筋肉を鍛えるのと同じで、1~2回トレーニングしたくらいでは鍛えられません。毎日することが大事ですね」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら