ヘッドハンターが惹かれる人材、NGな人材 武元康明サーチファーム・ジャパン社長に聞く

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──今の日本企業には変革できるリーダーが求められていますね。

変革できるリーダーとは、外科医でありながら実は内科医でもある人。まずは患部を特定してそこにメスを入れる。次に内科的な処方プランが必要となるが、これを西洋的な薬で治すのか、漢方を用いて体質改善を促すのか、運動療法を用いて基礎代謝力を上げるのか……。要はグランドデザインを描けなくてはいけない。その意味では想像力や構想力、そして古い組織の体質を壊せる切断力、そういうものをバランスよく持ち合わせたリーダーが、今の日本には不可欠だろう。

──一方で、若手で注目される人材像を教えてください。

やはり実務遂行能力がいちばん。ここで結果を出していくというところに非常に強い気持ち、意志を持って、結果を出し続けられる人だ。

──企業が人材を見る場合や求職者が転職先を見る場合、パソコンでいうOS(企業風土、ライフプランなど)的な面と、AS(ビジネスモデル、スキルなど)的な面とで分けて考えるべきと強調していますね。

これは相関関係があって、若手になればなるほどポテンシャル採用になる。つまりAS重視で、OSのところが合わなくても問題ない。ところが、取締役クラスになれば企業風土などのOSが重視される。

──今年は企業からの問い合わせが昨年比2倍もあったようですが、これからの事業拡大については。

もともと商社からスタートしたので、海外にも情報網があり、現在28カ国34都市で約40名の方と契約している。こういったネットワークを生かし、今後は日本企業の海外進出も人材面でサポートしていく考えだ。また、ものづくりの世界で言えば、研究開発人材が注目だ。求人ニーズは今も増えているが、安倍晋三首相が示している国家戦略ビジョンに見合った、アグリビジネスなどに直結するポジションの依頼は少ない。こういった案件が出てくれば、日本もさらに持続的な成長が展望できると思う。

『ヘッドハンターはあなたのどこを見ているのか』
メディアファクトリー新書 882円 221ページ

たけもと・やすあき
1968年生まれ。石川県出身。航空業界を経て大手総合商社系の人材ビジネスへ転身。16年の人材サーチキャリアを持ち、経済界と医師業界における世界有数のトップヘッドハンター。2003年10月サーチファーム・ジャパン設立、常務。07年1月代表取締役社長、半蔵門パートナーズ代表取締役を兼任。

鈴木 雅幸 東洋経済 記者

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すずき まさゆき / Masayuki Suzuki
2001年東洋経済新報社入社。2005年『週刊東洋経済』副編集長を経て、2008年7月~2010年9月、2012年4月~9月に同誌編集長を務めた。2012年10月証券部長、2013年10月メディア編集部長、2014年10月会社四季報編集部長。2015年10月デジタルメディア局東洋経済オンライン編集部長(編集局次長兼務)。2016年10月編集局長。2019年1月会社四季報センター長、2020年10月から報道センター長。
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