彼は、仕事に燃えるあなたに寂しさを感じた人です。共働きのあなたの仕事を応援してくれる人ではなかったのです。あなたが仕事をもう少しいい加減にする人なら、関係は壊れなかったのでしょうか? そのことについて、一度でも話し合ったことがあったでしょうか?
彼はまじめな性格かもしれませんが、とても卑怯な言い方です。
夕様は夫婦関係の立て直しに努力し、何度も夫と約束をしましたが、彼はあなたの動揺に負けて、その場しのぎに約束に応じたにすぎず、彼の心離れは一貫しています。
確かに簡単にあなたが受け入れられる事態ではありませんが、そんなあなたを目の当たりにしながら、「彼女に会えないのがつらい」という彼は、居直りや暴力に負けない残酷さです。
優しかった頃の彼とは別人になったと考えるべきです。
まだ彼らの交際は浅く、良い点だけしか見えず、お互いにのぼせているだけかもしれません。
しかしまじめ人間だっただけに彼の言葉は重く、彼との離婚やむなしという考えに至ったあなたに、私は賛同します。
「自分なりの立ち直り方」を考えるしか道はない
芥川龍之介は、恋愛の面倒から解放されるには、忙しくしていることがいちばん、と言っていたそうです。確かに、仕事に没頭しているうちに、気がつけば立ち直っていたという人は多いです。
すぐに立ち直ろうとせず、今は悲しんでよい時期とし、日常の仕事は粛々とこなしましょう。
ある友人は、不幸になる前の幸福だった時期によく聴いた音楽を繰り返し聴いていると癒やされ、気がつけば元気を取り戻していたと言います。
そして次に、相性が悪かったからとか、相手が悪かったというだけにせず、自分にも反省することはなかったか、次のステップに向けて何が問題だったのか、考える時期としましょう。
ある大学の女性教授は、大好きな漫画に没頭して気を紛らし、立ち直るきっかけを作ったそうです。私のある友人は、育った都市から出たことがなかったのに、有り金をはたいてインドに旅し、ガンジス河のさまざまな光景に接して、自分の悩みがとても小さく見えたと元気に帰ってきました。
あなたの仕事以外で没頭できる趣味は何ですか?
なかったら、これから作るか挑戦しませんか?
不幸なことも忘れることができるように人は創られたと、ある宗教家は言います。確かにいつまでも忘れることができない不幸や悲しみもいつか形は変わり、何も手が付かない状態が続くことはまれです。悲しみ続けることのほうが難しいのです。
ならば時間薬を有効に使い、思いっきり悲しみ苦しんだあとは、心変わりした人を早く忘れられるよう、あなたなりの立ち直り方を、じっくり考えてみてください。
私の好きな言葉に、「人は深い悲しみの中でも、その悲しみに執着しないことで、自分に寄り添い、成長することができる」があります。
決して相手を恨み続ける人生を送らず、次のステップのために、あなた自身を大切になさってくださいね。
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