韓国で起きている反「旭日旗」現象の実態 映画「ボヘミアン・ラプソディ」にも飛び火
日韓以外の国ではこの旭日旗問題の認知度が低いためか、多くのアーティストが日本のモチーフとして旭日旗のイメージを使用しているようだ。もともと日本の国旗がシンプルなため、日の丸よりインパクトの強い放射線状の旭日旗を使用することが多いのかもしれない。
だが韓国の反応を見ていると、日本をイメージさせようとしているのではなく、ただデザインとして真ん中から放射線状に徐々に外側へ太くなっている線のデザインに対してもすべて駄目出しするようなところがある。
冒頭の映画『ダンボ』のポスターの件もまったく日本とは関係なく、ただ単にサーカスのテントの模様である。もちろん、偶然にそう見えてしまうことで気分を害す人が韓国にいるのなら、韓国内に「旭日旗禁止法」がたとえ執行されていなくとも、韓国向けのポスターは配慮してデザインを変える必要性を配給会社は考慮するべきだろう。
放射線デザインのすべてを排除するのはやりすぎでは?
ただ、それによってデザイナーの知恵の結晶であるオリジナルデザインが見られなくなってしまい、それを残念に思う人がいるかもしれないことも忘れてはならない。また、まったく違う意図でグラフィックデザインとして使われている放射線すべてを排除するのも芸術的な点からやり過ぎな気もする。
ちなみに映画『ダンボ』のポスターだが、今現在韓国内では公式ポスターどころか公開日も3月以外未定のままである。唯一、ダンボの影のシルエットが壁に映っているティーザーポスターだけが宣伝素材という寂しい状況だ。
〔文:杉本あずみ(映画配給コーディネーター)〕
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