日本が抱える2019年、7つの重大な経済リスク

五輪バブルが弾けるのは2019年後半か

もっとも、現在の株式市場はほとんどヘッジファンドのAI(人工知能)による投資判断が主流だから、「パウエルFRB議長、解任か?」といったニュースに、AIが反応した株価下落ともいえる。それだけ、トランプ米大統領が発信する「トランプリスク」が市場の混乱を招いているともいえる。

いずれにしても、日本は株価をはじめとして外的要因が大きく作用していることは確かだ。2019年はこうした外的要因に加えて、日本国内の内的要因によって株価や景気が大きく影響を受けるのではないかと言われている。

実際に、金融市場に大きな影響をもたらしそうな外的リスクには何があるのだろうか。大雑把に考えると次の4点に絞られるだろう。

①合意なきブレグジットへの懸念
②米中貿易協定交渉、日米物品協定(TAG)などアメリカによる一連の保護貿易主義
③FRBによる金利引上げ懸念
④一連のトランプリスク

合意なきEU離脱(ハードブレグジット)は、早ければ1月中旬にもイギリス議会で採決が行われるが、ブレグジットの承認に至る前に、メイ英首相の不信任案が英国議会に出される可能性が高く、与党の保守党内からの反乱などで承認される可能性もある。メイ首相が不信任となれば、総選挙の実施となり、事態はさらに混乱していく。

ハードブレグジットでデリバティブが不安定に?

ハードブレグジットの最大の懸念は、金融派生商品(デリバティブ)の決済機関の大半がロンドンに集中しているため、デリバティブ商品が不安定になることだ。想定元本6000兆円とも言われており、リーマンショック時の6200兆円に匹敵する金融危機の可能性も否定できない。実態が不透明なのも、混乱に拍車をかける。

アメリカの保護貿易主義に関しては、1月から日米の物品貿易交渉がスタートするが、日本に不利な貿易交渉になるのは避けられないだろう。戦闘機を大量に発注することで交渉を有利にしようとする安倍政権の目論見通りに行けばいいのだが、先行きは不透明だ。

一方のアメリカと中国の貿易交渉の期限も2月末に迫っており、互いに25%の関税を掛け合うような事態になる可能性がある。そうなれば、日本企業への影響は大きくなる。

一連のトランプリスクも、ますます拡大している。シリアから米軍を撤退させるなど地政学リスクにも及んでおり、メキシコの国境に壁を作る予算をめぐって政府機関の一部閉鎖が続いている。トランプ大統領自身にも、ロシア疑惑がいよいよ核心に迫っており弾劾裁判への動きがスタートするかもしれない。株価暴落の要因になるはずだ。

次ページアメリカに依存しすぎる日本のリスク
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