両親が70歳を過ぎたら「介護準備」が必要だ 10のチェックリストで両親の状態を確認

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(5)外出したが自力で帰宅ができなくなった

散歩や買い物などで外出した際、自宅の場所が思い出せなくなって、帰宅できないケースもあります。症状が進めば、事故につながり命を落とす危険もあります。

(6)部屋を散らかすようになった

「最近、部屋が散らかっている」「半年ぶりに帰省したら家の中があれていた」などがある場合、認知症や体力の低下を疑いましょう。認知症から物をしまった場所を思い出せなくなったり、体力が弱ってものをしまえなくなったりして、直置きするようになるのです。

意欲、体力の低下が顕著に表れる

(7)歩くのが遅くなった

一緒に外出して歩いた際、ご両親が昔に比べて歩くのが遅くなった、途中で休憩するようになったなどがあれば、体力低下のサインです。

(8)社交的でなくなった

社交的だった人が最近、家に閉じこもっている、おしゃれだった人が身だしなみに気を使わなくなったら、意欲や体力の低下が考えられます。

(9)感情の起伏が激しくなった

突然怒りだしたり、急に塞ぎこむなど、感情の起伏が激しくなります。またこれまで熱心だった趣味に無関心になった場合も要注意です。

(10)作業を投げ出す、やりかけのまま忘れてしまう

1つの作業をしている間に、別に関心が移れば、やりかけのままにして別の行動をしてしまう。これまでやっていたことを忘れてほかのことをするといったことが起ります。

結城康博(ゆうき やすひろ)/1969年生まれ。淑徳大学総合福祉学部教授(社会保障論、社会福祉学)、経済学修士、政治学博士。社会福祉士、ケアマネジャー、介護福祉士の有資格者。地方自治体に勤務、介護職、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員として介護部署などの業務に従事。テレビ、新聞、雑誌など多岐にわたり活動中。新刊『突然はじまる!親の介護でパニックになる前に読む本』(講談社)など著書多数。

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「毎日が発見ネット」編集部
「まいにちがはっけんねっと」へんしゅうぶ

自身の健康&親の介護が気になり始めた世代に役立つ情報が満載の、雑誌「毎日が発見」。そこに掲載された健康情報やレシピに加え、介護や夫婦問題の当事者のリアルな声をお届けします。

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