両親が70歳を過ぎたら「介護準備」が必要だ 10のチェックリストで両親の状態を確認
また、いちばん危険なのが、「自分はいつまでも元気だ」「介護なんて縁起でもない」と考えているご両親です。いざ、介護となったときに、ご両親ときちんと話し合いができていないと家族間でいろいろな問題が生じてしまいます。
例えば、2人子供がいた場合、どちらがどれだけ介護費用を支払うのか、親の面倒をみるのかなどで、兄弟喧嘩から二度と会わないといった最悪な事態を招いてしまったケースはたくさんあります。そうならないためにも、介護となったときにどうするかについて話し合っておきましょう。
仕事の関係などで、ご両親と別々に暮らしている方がいらっしゃると思います。その場合、帰省した際に家の中が普段と変わりないかチェックしましょう。月に1回が理想ですが、せめて1年に2~3回は帰るようにしましょう。
たった3カ月あけただけで家の中がゴミだらけになっていた、荒れていたことから認知症が発覚して介護が始まることも多いのです。また、近所にご両親と仲のいい方がいらっしゃれば、異変を感じたら、すぐに電話してもらうようにするのもいいでしょう。
このような症状がでたら注意が必要
認知症といってもさまざまあり、体験したできごとや過去の記憶が抜け落ちてしまったり、自分がいまどのような状態なのか、年月日・時間・季節・場所・人物などが分からなくなってしまいます。
さらに、時間や場所が分からなくなってしまうと、約束を守らなくなったり、いつも通っている近所の店へ出かけて道に迷ってしまったりなどの行動が現れます。そこで「注意すべき10のチェックポイント」をご紹介しますので、該当する症状がないか確認しましょう。
10のチェックリストで、ご両親の状態を確認しましょう
(1)物忘れが激しくなった
「先ほど話したことを忘れてしまっていた」「物を置いた場所を忘れてしまった」などの事態が生じます。新しいことが覚えられなくなり、ついさっきしたことやしたことの記憶が難しくなった現れです。
(2)約束を守らなくなった
約束の時間を守らない、予定通りの行動をしなくなることが頻繁に起きます。今何時なのか、季節はいつなのかも分からなくなっています。
(3)同じことを何度も繰り返していう
「今日は何曜日?」「あの人は元気?」などの質問を繰り返すようになります。脳の記憶が衰え、直前に起こったことや話した内容を理解できなくなり、同じ発言を繰り返すようになります。
(4)食事したことを忘れてしまう
認知症の人に多いのが、先ほどご飯を食べたにもかかわらず「ごはんまだ?」「ごはんを食べていないけどいつ?」と聞いてくるケースです。