ソフトバンクは大幅安、2018年IPOの勝敗は? 上場社数は横ばい、調達金額だけは膨らんだ

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ランキングには入らなかったが、メルカリも上場直後をピークに株価は低迷している。公開価格3000円に対して、初値は5000円だったが、赤字決算が嫌われて現在は2000円を割り込んでいる。

メルカリの時価総額は2000億円を超えており、その巨大さから東証マザーズ株価指数に与える影響も大きい。「マザーズ指数が上がらず、新興市場全体に対する投資家心理を冷やしてしまう」(大手証券アナリスト)と嘆きの声も漏れる。

2019年は横ばいの予想

それでもIPO市場の活況は2019年も続きそうだ。いちよし証券では2018年より4社多い95社の上場を予想している。市場関係者が2019年の候補として名を挙げるのは人工のクモ糸を開発する素材スタートアップ企業・スパイバーや東京地下鉄(東京メトロ)。AIや働き方改革関連の企業も多く上場するとみられる。

市場関係者の間では、東京五輪が開かれる2020年まではIPO市場の活況が期待できるとする見方が多い。

ただ、米中貿易戦争や欧州の政情不安などによる2019年以降の世界景気の減速懸念も出てきた。

これまでの好景気は、未上場企業がIPOに向け業績を伸ばす追い風になってきたが、今後は状況が変わってくる可能性もある。2018年はソフトバンクを除けば、調達額は前年を下回った。2019年のIPOはよりその中身が問われることになりそうだ。

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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