楽天イーグルス草創期に歩んだ初めの一歩

秋季キャンプで身に着けたのは真っ白ウエア

このとき我々が身に着けたのが、真っ白なユニフォームでした。

普通なら今まで所属していたチームのウエアなど、あるものを身に着けて練習すればいいのでしょうが、そこは50年ぶりに新規参入した新球団です。

ゼロからのスタート、球団の歴史がここから始まる、という記念すべき初めての秋季キャンプですから、花嫁衣装じゃないですが(笑)『今から俺たちの色に染めていく』という意味合いもあったのだと思います。

プロ野球に入って、各球団のロゴの入ったウエアを身に着けることが当たり前だったので、高校生以来の真っ白なユニフォームを着たときはすごく新鮮な気持ちになり、また心機一転といいますか、“プロ1年目からのスタート”を非常に強く感じさせられました。

この秋季キャンプですが、私自身はこの年のいろいろな“疲れ”を首脳陣に考慮していただき、初日にはもちろん参加しましたが、それ以降の全体練習は免除され、個人での調整を許していただきました。その配慮はとても有り難かったですね。

今だから言えますが、このとき私は本当に疲れていたと思います。その疲れはまさに心身ともに、と言うべきものでした。

6月に合併問題が勃発して、9月の労使交渉の妥結まで4カ月間走り続けてきました。その間、もちろん選手としてリーグ戦にも出場しています。

身体は野球のプレーをしていても、頭の中は問題解決に向けて「今後どうしたらいいのか、どうしようか」とフル回転の状態でした。

さらにマスコミへの対応にも追われましたから、秋季キャンプまでこぎつけたときはちょっとしたオーバーヒートを起こしていたのかもしれません。

他球団との圧倒的戦力差があった

楽天イーグルスとしては、来季からプロ野球の1球団としてリーグ戦を優勝目指して戦わなければならないので、この秋季キャンプは非常に重要でした。

しかし、分配ドラフトでこの年にある程度一軍で活躍した選手はオリックス側にプロテクトされており、こちらのメンバー的には一軍での実績があまりない選手も多かったため、短期間でレベルアップをしなければ他球団には追いつけないチーム状態であったことは紛れもない事実でした。

さらに用具もスタッフも他球団には劣る状態。バッティングピッチャーなどのいわゆる“裏方さん”も全然足りておらず、日々満足な練習が行われたとは言えない状況だったと思います。

私自身は先述の通りこの秋季キャンプとそのあとのオフのあいだに十分にリフレッシュさせていただき、鋭気を取り戻すことができました。

チームに再び合流したのは春季キャンプからでしたが、その時の球団の状況は……などというのは、また次回、2019年になってからお話ししましょう。

皆様、良いお年をお迎えください!

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